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十一月の絵献立[一]
ある日の献立
「東名カントリークラブ」 立花 秀明
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絵献立 お品書き
【先附】鮮度のよい鮭を買い求め、三枚におろして作に取り、中塩をして一晩寝かせ、厚めに皮を引きます。後、水7と生酢3にて酢水を作り、サッと身を洗って薄くそぎ身にします。白玉葱は薄く切ってパプリカは霰切りとし、それぞれを水に晒して水気を取り去って塩を振り、先の鮭とオリーブ油に漬けて器に盛り込み、レモン汁を上から掛け、天にイクラとディルをあしらえます。
【前八寸】栄螺壷蒸しは、90gの大きさの栄螺を熱湯で一分ほど茄でて冷水に落とし、殻から身を外して腸と身に分け、冷水できれいに洗います。身は小口から薄く庖丁し、腸は下の砂のないほうを使い、身と腸を殻に入れ、出汁5、酒1、醤油1、味醂1の合わせ汁を殻に注いで蒸し上げ、上がりに三つ葉を添えます。鯛は作取りして強塩し、塩が溶けたら皮を引いて生酢で洗い、少し幅の広いそぎ身にします。晒しは水で洗ってよく絞り、鯛をのせて木の芽を一枚、寿司飯をのせ、手毬寿司のように丸く絞り、鯛の身の真ん中にくぼみを作り、煎り玉子をあしらえます。ずわい蟹の爪に小麦粉を付け、全卵の溶き卵、薄く切った丹波の剥き栗を付け、油で色よくカリッと揚げます。雌の柳葉魚(ししゃも一夜干し)は踊り串を打ち、酒・醤油・生姜の絞り汁を多めに入れ、刷毛で2〜3回塗りながら焦がさないように焼きます。合鴨のダキ身を使い、小口より5mmほどの厚さに庖丁し、平らに叩いて皮と身の間の身筋を庖丁の角で筋切りし、酒・醤油同量の汁に10分ほど潰けます。牛蒡は4cmのマッチ棒ほどの大きさに切り、明礬水にて灰汁抜きして米の研ぎ汁で茄で、柔らかくなったら薄く味を付けて煮込みます。牛蒡を5本くらい芯にして味付けした鴨を巻き、金串を打って焼き上げます。銀杏は鬼殻と薄皮を剥き、油で揚げて薄塩をし、松葉に刺します。占地茸は長さを揃えて庖丁し、八方汁で含め煮にし、酒盗70gほどをサッと水で洗って鍋に入れ、酒1合を入れて煮溶かし、布で漉して卵黄3個と合わせ、湯煎に掛けて水溶き葛粉を少々入れ、和える固さに調整して裏漉しします。先の占地茸と和えます。花穂は油で揚げて花を咲かせ、素塩とします。
【御椀】 鶏ガラスープは霜降りして水・酒・昆布と合わせます。冬瓜は皮を剥いて固い部分は1cm角に庖丁し、身の部分は適宜に庖丁し、共に米の研ぎ汁で茄でます。冷水に晒し、賽の目に切った冬瓜は吸地に漬けます。身の部分は水分を取ってミキサーに掛けます。鶏ガラスープと鰹出汁を割って塩で味を調え、ミキサーに掛け、冬瓜を入れて溶き葛でとろみを付け、吸地に調え、口は白胡椒を摘み入れます。開いた鶏のもも肉は1枚を10個くらいに庖丁し、昆布出汁と鍋に掛け、酒を1割ほど入れて40分ほど中火に掛け、柔らか煮にします。強めの塩味を付けます。
【向付】活け締め鯛は皮を引いてそぎ身にします。黄菊花をほぐして酢湯で茄で、冷水に取って灰汁を取り、固く絞って昆布締めにし、先の鯛を菊花で巻きます。鰹は皮を引いて重ね切りにします。土佐醤油に鰹節2割ほど足し、レモン汁を加えます。
【小茶碗】茶碗蒸しは銀杏、慈姑や銀杏をそれぞれ塩味で茄でます。フォアグラは練り上がったものにのせ、蒸しトリュフをのせて供します。
【揚物】海老は有頭25gを頭と背腸を去り、胴皮を剥いて尾を切りそろえます。腹目に庖丁を入れて腰をおり、薄塩をします。パンは4cm幅に切って風にさらし、さらに日に当てておきます。海老は小麦粉を付け、全卵玉子を溶いたものをパンに散らし、背を上に置き置いて頭部のほうから先のパンを半分ほど海老に付くようにし、尾まで三回繰り返し、松葉風に作り、油で揚げます。鱚は25gのものを使い、尾を残して背開きにし、骨を全て取り去り、薄塩をします。色のよいサツマイモは薄く庖丁し、鱚の身の中に粉を付け、頭から尾に向けて楊枝で留め、天ぷら衣で揚げます。
【焚合せ】南瓜は半分に割って種を取り、大きめに庖丁して八方出汁で含め煮にします。別に、椎茸、銀杏、才巻海老、鶏肉を小角に切ってそれぞれ味付けしておきます。50〜60gに分け、布に身のほうを上にして置き、指で平たくのばし、先の野菜、鶏、才巻海老を中に包んで絞り込み饅頭にし、蒸し器にて蒸します。美味餡は、含めた共汁を使います。細巻湯葉は適当に筒切りにし、油で揚げて笊に取り、熱湯を掛けて油抜きし、八方汁で含めます。
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