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【先付】オカラは細かい水曩で水漉しして晒しで絞り、ボールに入れて湯煎に掛け、薄く塩・砂糖・酢を入れ、水分がしっとりと抜けるまで箸で混ぜます。竹の子、黒蒟蒻、人参は一寸の長さに合わせて短冊切りにし、茹でるなどして濃い目の吸汁に浸します。こごみは汚れた葉を取り去り、塩茹でして水に晒し、土筆は袴を取って茹で、水に晒し、蕨は寸切りにしてサッと茹で、こごみ、土筆と共に濃い目の吸汁に漬けます。味が付けばキッチンペーパーで水分を取り、先の卯の花で和えて彩りよく盛り付けます。大きめの白魚を用意して塩辛い塩水で洗い、平面器に水で濡れた薄板を引き、白魚を行儀よく並べ、酒を掛けて蒸した後、頭と尾を取り去ります。生雲丹も同様に面器に並べて薄塩をし、酒蒸しとします。梅肉は煮切った味醂で、ほどよい味までのばします。 |
【前菜】600gほどの女貝は塩磨きして大根の筒切りをのせ、二時間ほど蒸します。ずわい蟹の足を殻から外して土佐酢で洗い、押し枠にて寿司飯を適当に入れて中に焼海苔を引き、上に寿司飯を平らにのばし、木の芽を散らして蟹身をのせて押し寿司とします。海老は背開きにして薄塩をして金串に刺し、玉子の素に茹でたグリンピースを裏漉しして混ぜ、塩味を付けて掛け焼きし、新緑焼とします。牛フィレ肉は一口大に切り置き、南部汁は、白ワイン一、味醂〇・七、薄口醤油一を鍋に入れて二割ほど煮詰め、当り胡麻と合わせ、肉になじませて焼きます。穂付き竹の子を縦半分に割り、穂を残した身のほうに包丁を下まで入れて扇面とし、煮物八方汁に含ませ、味醂醤油同割を付けて焼き、粉山椒を掛けます。木綿豆腐は軽く押しをして水分を取り、青菜を擂り鉢でよく擂って水を足して水曩で鍋に漉し入れてよく絞ります。塩を少し入れて中火に掛け、沸騰する直前に火を止め、上澄みをガーゼにすくい取って自然に水を切り、青寄せを作り焚いた玉味噌を用いて、擂り鉢に木の芽を入れてよく擂り、玉味噌を加えて擂ります。適度の青になるように青寄せを加えます。包丁した豆腐を焼温まったら木の芽味噌を塗って焼き上げます。●の芽は袴を切り揃え、下部に十文字に包丁目を入れ、明礬水で灰汁止めして茹で、水で晒して吸汁八方に漬けます。黒の当り胡麻に、砂糖・薄口醤油・出汁を加え、ドロッとした食い味を付け、●の芽に付けます。 |
【お椀】薄葛仕立は昆布出汁で蛤のスープを取り、酒・塩で吸物の味を調えて葛を引きます。花びら餅は白玉粉を水で溶き、紅粉で薄いピンク色に付け、平面器にラップを引き、そこに白玉を三〜四mm厚さに流し蒸し、水に晒して花びらを抜き、芯に柔らかく吸汁で含ませた牛蒡を白玉の真ん中に置いて半分にたたみ、椀盛りするときは一度蒸します。 |
【お造り】活巻海老は尾を色出しし、針魚は三枚におろして腹骨をそぎ取り、小骨を抜いて薄塩をしておき、皮を取り水割り酢でサッと洗って適当に包丁します。赤貝は唐草に包丁し、鯛・烏賊は一口大に包丁します。独活、胡瓜は小線切り、茗荷竹は笹切りにして水に晒しパリッとさせて水切りし、それぞれ適当に混ぜ合わせ、器に大葉を引いてきれいに盛り付けます。霙醤油は土佐醤油に、大根卸しを水で洗い、絞って混ぜ合わせ、五分の一ほど出汁で割ります。 |
【揚物】油目は常の通り三枚におろして中骨を抜き、三枚包丁にして薄塩を当てます。帆立の柱は一度ミンチに掛け、同量の魚の擂り身と合わせ、卵白・塩・味醂にて薄味を付け、先の油目に片栗粉を付けて帆立貝の擂り身で二箇所挟んで油で揚げます。巻海老は頭付きで胴皮を剥いて薄塩し、溶き葛で揚げます。獅子唐は素揚げとします。 |
【焚合せ】高野豆腐は七〇度のお湯で戻し、水洗いしてよく絞り、煮物八方汁で含ませます。魚の真子は生のまま賽の目切りして霜降りし、酒八方汁に針生姜を入れて含ませます。先の高野豆腐を絞って細かくちぎり、真子とそれぞれの汁を合わせ、全卵の割り込み玉子五個と合わせて味を調え、流し缶に入れて蒸し上げます。 |
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