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九月の絵献立[一]
秋簾
「山口楼」 中川 英紀
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絵献立 お品書き
【先付】焼茄子は10本分の皮を剥いて布巾に包み、重石を掛けて水分を絞ります。後、細かくさばいて4cmに切り揃え、つくね芋を600g卸してよく当たり、卵白2個分を加えてなめらかにします。別に、昆布出汁5合に寒天1本、板ゼラチン7.5枚を煮溶かし、熱いうちにつくね芋と合わせます。半量を先の茄子と合わせ、流し缶に流し、残りは上に流して冷やし固めます。豆腐を四角に切り、冷やした器に盛り、雲丹、山葵、菊花を盛り、味醂0.9、出汁7、淡口醤油1、追い鰹で作った旨出汁を張ってすすめます。
【酒肴】〆た鰺の皮目をバーナーで火取り、小角に庖丁します。湿地茸はさばいて淡口出汁に含ませます。菊花はさばいて酢を加えた湯で茹で、水気を切って甘酢に漬けます。糸三つ葉の軸を色良く茹でて3pに切ります。凍蒟蒻は戻して淡口出汁に含ませます。出汁5、レモン汁1、煮切り味醂0.3を合わせた加減酢で合わせ、天にキャビアをのせます。木綿豆腐は水気を絞って針打ちし、八丁味噌10、当り胡麻1、煮切り酒・砂糖・和芥子で漬け床を作り、3週間ほど漬け込みます。鮑は殻から外し、霜降りして磨き、酒・昆布出汁で戻した後、砂糖・味醂・たまり醤油で旨煮にします。新銀杏の薄皮を剥き、煮切り酒・味醂・塩少々で艶煮にします。菱蟹の腹に塩を抱かせて蒸し上げ、身を取り出して軽く土佐酢で洗います。茹でた枝豆の薄皮を剥いてミンチに掛け、当り鉢で当たり、煮切り酒・砂糖・淡口醤油・レモン汁でとろりとした酢に仕上げ、先の蟹に掛けます。完熟した梅を茹でて種を取り出し、裏漉ししたものに寒天液・砂糖を加えてかたく練り上げ、薄く流し固め、竹川にはさんで作っておいた、のし梅でフォアグラを博多にします。房から取り出したオレンジを温蔵庫でドライフルーツに作ったものを添えます。温度玉子の卵黄を西京味噌に漬けます。後、4つ割位に庖丁し、鮎の子うるかを酒洗いしたものと和え、レモン汁少々を掛けます。
【椀盛】骨切りした鱧を塩焼と付焼にします。茗荷の皮を剥き、サッと茹でて塩を当て、二枚を巻きます。オクラは塩磨きして茹で縦に割って種の部分をこそげ取ります。素麺はかために茹で置きます。鱧の骨でスープを取り、追い鰹をして漉し、吸地当たりを付けます。温めた鱧、素麺、茗荷、オクラ、松茸を椀に盛り、熱々の出汁を張ります。
【刺身】鮃は外回りに薄作りとし、湯引きした皮を繊切りにして縁側と共に盛ります。鮪は内回りに薄作りにします。浅葱はポン酢に浮かせてすすめます。
【焼肴】にがうるかは酒で煮溶かし、味醂・濃口醤油で味を調えた地に、三枚におろした鮎、さばいた舞茸を30分ほど漬けます。後、舞茸を包むように鮎を巻き、串を打って焼き上げます。骨は水気を切って素揚げとし、上がりに素塩を振ります。丸十は菊花に剥いて灰汁を止め、山梔子で色を付けて輪切りレモンを加えたシロップで含ませます。酢取りはじかみを添えます。
【中鉢】加茂茄子は縦二つに切って身を取り出し、合鴨はへいで淡く塩を当て、葛粉を打ってサッと揚げます。茄子の身、釜も油で揚げます。釜に合鴨と身を詰め、それぞれに玉味噌と桜練り味噌を塗ってオーブンで焼き上げます。赤味噌に木の芽を叩いたもの、白味噌に卸し柚子をのせます。
【酢肴】赤貝は掃除して庖丁します。独活は乱切りにして酢水で茹で、濃い吸出汁で含ませます。巨峰は皮を剥いて二つ割にして種を去り、渋皮栗は四つ割とします。別に、目の細かい卸金でおろした大根を軽く絞り、シークワサー・砂糖・淡口醤油少々で味を調え、先の材料と和えます。
【焚合せ】輪切りにした大根は面取りして白水で戻します。出汁に鶏、薄揚げを加えた地に味醂・淡口醤油で含ませます。活蛸は足と胴を切り分け、番茶振りしてよく洗います。グラニュー糖をまぶし付け、しばらく置いてから水を加えて火に掛け、2時間ほど戻した後、地から引き上げます。出汁・味醂・濃口醤油少々を合わせた地に蛸を移して味を含めます。南瓜、人参、小芋はそれぞれ戻して淡口八方地にて含ませます。菊花と菊菜を合わせ、濃い吸出汁に漬けます。
【食事】穴子は白焼きにし、一口大に庖丁して鍋に並べ、酒・味醂少々・水・梅干し・たまり醤油を加えて煮詰めます。茶碗に御飯、穴子、煎胡麻、ぶぶ霰、三つ葉、山葵をのせます。香りのよい熱々のほうじ茶を掛けて召し上がっていただきます。
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