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三月の絵献立[一]
春分の頃
「金田中」 松本 昇
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絵献立 お品書き
【先付】小鯛は上身にし、皮霜にします。塩をあて、昆布〆とした後、軽い酢〆にします。花山椒は色出しした後、醤油をからめるように炊き、先の小鯛と和えます。蟹は茹でて上身とし、ブロッコリーは塩茹でとします。蕨は灰汁抜きした後、含ませます。河豚白子は裏漉しし、ホワイトソースと加減して合わせ、白味噌を隠しに入れ、味を調えて和えます。鮪とろを薄く削切りにし、薄塩して辛子を塗り、芽葱を巻きます。その時ほんのわずか白飯も忍ばせます。納豆をフライパンで煎り、荒叩きした後、当り鉢に入れ、出汁・醤油で味を調えて納豆醤油を作り、刷毛塗りします。百合根は掃除して蒸し、裏漉しして一割強の小麦粉でつなぎます。よく練って薄味を付け、饅頭の生地を作ります。柔らかい味の梅肉ジャムを作り、塩蒸しした雲丹と一緒に餡として饅頭を作り、3分ほど蒸して供します。鮮度の良い稚鮎は唐揚げにして、味塩を振ります。雪の下は薄衣揚げとして、味塩を振ります。
【椀】真鴨は脂身の量を調節して刃叩きします。卸し生姜を隠しに味を調えてしんじょ地を作り、板状にのばして寄せます。蓬餅を敷き、先のしんじょと合わせ菱に型取りし、椀種とします。椀妻と盛り合わせ、清汁仕立てとします。
【造り】虎魚を上身にして薄作りとし、湯引きの皮と湯引きの河豚白子を添えて、ポン酢で供します。
【焼物】鮮度の良い海松貝を上身にし、細かく鹿の子に庖丁目を入れます。煎り酒でのばした口子に15分漬けて焼きます。クレソンは浸しにして添えます。ホワイトアスパラは掃除して、塩茹でとし、熱々を胡麻味噌で供します。
【中鉢】京都大原野産の朝掘りの白子筍を、大ぶりに庖丁した後、濃い目の鰹出汁にて直焚きとします。上がりに粉鰹をまぶし、たっぷりの木の芽を天盛りとします。
【一口揚】むき身の白海老、小柱、五分に切った三つ葉を掻き揚げとします。紅卸しに煎り出汁を添えて供します。
【煮物】蛤は上身にして葛打ちします。烏賊は墨烏賊を使用し、鹿の子に庖丁目を入れ、色紙大に切り薄塩して葛打ちします。車海老はのし串を打って茹で、一口大に切ります。天豆は皮を剥き、杏は薄甘く炊き、生椎茸は適量に庖丁します。先の品々を葛煮として、器に盛り、蕪の霙餡を掛け、木の芽を添えて供します。
【酢肴】白魚は菜まで頭とはらわた、尾をとって立塩で洗います。独活は生で小栓に打ち、酢水に放って晒します。芥子菜は葉の部分を掃除し、さっと熱湯を掛けてビニール袋で密封し、辛味を出します。当り鉢で当って適に調味し、芥子菜酢を作ります。先の白魚、独活に掛けて供します。
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