アンチエイジングのための日本料理 四季のお献立
献 立 | 食品名 | 重量 (g) |
エネルギー (kcal) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
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翡翠茄子 | べいなす 調合油 | 48 | 121 | 0.4 | 11.8 | 2.9 |
海老真丈 | 大正えび 卵白 | 17 | 15 | 3.5 | 0.0 | 0.0 |
擬製豆腐 | きくらげ にんじん 卵白 | 18 | 8 | 1.1 | 0.0 | 0.6 |
卸し | 大根 | 4 | 1 | 0.0 | 0.0 | 0.2 |
合計 | 87 | 145 | 5.0 | 11.8 | 3.7 |
働きかける栄養素・成分を含む旬の食材
茄子(なす)
茄子の濃い紫色は、アントシアニンという色素成分によるもの。ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があり、がんや老化を予防する働きが期待されています。アントシアニンにはコレステロール値を低下させる作用もあり、動脈硬化や高血圧、糖尿病といった生活習慣病を予防するのにも有効な成分です。
また、アルカノイドという、えぐみや苦味の成分は、免疫力を向上させ病原菌や毒素を体外に排出するといわれ、夏パテの防止や疲労回復に役立ちます。
【その他の期待される働き】
動脈硬化予防、がん抑制、脳機能維持改善、糖尿病予防、高血圧予防など
内蔵・免疫によいとされる夏の食材
蜆(しじみ)
蜆には大きく分けて3種類ありますが、食用としてポピュラーなのはヤマト蜆。土用蜆とも呼ばれ、夏が旬です。蜆が肝臓によいといわれるのは、タウリンやべタイン、ロイシン、メチニオンなど、肝機能を強化する作用があるアミノ酸が豊富に含まれているため。カルシウムやカリウム、マンガンや亜鉛など、身体の健康を維持するミネラルも豊富です。
オクラ
オクラがもつ独特のぬめりは、水溶性食物繊維のペクチンや多糖類のムチンによるもの。整腸作用があり、便秘の改善に有効とされています。また、コレステロールや糖分の吸収を抑制し、血中のコレステロールを軽減する働きもあります。胃壁を保護し、たんばく質の吸収を助けるため、スタミナ強化にもつながり、夏パテ予防のためにも積極的に摂りたい食材です。
【その他の主な旬の食材】
鯵、伊佐木(いさき)、虎魚(おこぜ)、鰈(かれい)、皮剥(かわはぎ)、間八(かんばち)、鱚(きす)、黍魚子(きびなご)、眼張(めばる)、鮎、鰻(うなぎ)、泥鰌(どじょう)、虹鱒、鮑(あわび)、栄螺(さざえ)、蝦蛄(しゃこ)、海鞘(ほや)、昆布、天草、明日葉、アスパラガス、枝豆、莢隠元(さやいんげん)、レタス、オクラ、胡瓜、獅子唐幸子、冬瓜、玉蜀黍(とうもろこし)、トマト、ゴーヤー、ピーマン、紫蘇、生姜、パセリ、茗荷、蓴菜(じゅんさい)、木耳(きくらげ)など
料理人の知恵袋
野菜の面取り
煮物に使う野菜は必ず面取りをします。この面取りにはいくつか理由がありますが、まずは、煮崩れを防ぐため。鍋の中でぐつぐつと煮ることで具材同士がぶつかり合い、形が崩れてしまうのを防ぎます。 もう一つは、面取りをすることにより、大きさを揃えると同時に、野菜の表面積が大きくなることで味が染み込みやすくなります。固いものは小さめに、柔らかいものは大きめに切り面取りをするといいでしょう。
献立・料理 富田正藤(米村)
全国料理業生活衛生同業組合連合会 著