今月の絵献立

「薫風自南来」評議員 菊池光雄(九段下寿白)

先附
  • 枝豆を蒸して裏漉しします。豆乳に苦汁を入れ、合わせた半量に先の枝豆を混ぜます。残りの半量を流し缶に流し枝豆を混ぜた豆乳を墨流し模様に入れ、蒸し上げて冷し固め、後に庖丁します。茄子、青唐辛子、茗荷、大葉、生姜、丸干しを刻んだ物を炒めて酒・味噌を加え、味醂・砂糖・濃口醤油で味を調えます。器に味噌を張り、庖丁をした豆腐を盛り花穂をあしらいます。
前菜
  • 大根を庖丁し、酢・砂糖・塩・昆布・鷹の爪で一晩漬けます。燻製牛舌と大根の浅漬をそれぞれ拍子木に庖丁し、野沢菜漬の葉の部分を使い、市松に巻き上げ庖丁します。
  • 伊勢海老は塩茹でし、身を繊維に沿って細かくほぐし、玉子の素と擂り身を合わせ、薄口醤油で味を調え団子状に形取り蒸し上げて仕上げます。
  • 青柳は開いて水洗いします。酒盗と同量の酒を合わせ、煮切って冷まし漉した地に、青柳の身を5分間浸け天火で両面を色良く焼き上げます。
  • 蓮根は皮を剥き、水に良く晒し酢水で下茹でした後、炊き上げ、茹で玉子の黄身を裏漉し、溶き幸子を混ぜ、薄口醤油で味を調え蓮根の穴に射込みます。
  • 矢羽に庖丁し、黄身衣で色良く揚げて庖丁します。
  • 牛蒡は良く洗い程良い長さに庖丁し、米糠にて柔かく戻し、筒牛蒡にします。出汁・濃口醤油・砂糖・味醂・酢・唐辛子を合わせて火にかけ、沸かした所に筒牛蒡を入れ炊き上げて冷まし、一晩置いて地から上げた牛蒡にあおさのりをまぶします。
  • 鮎魚女(あいなめ)は水洗いし、三枚におろして塩を当て、2時間程おき骨を抜いて庖丁し、葛粉を打ち吸地にて火を通します。
  • 茄子は直火で焼き、皮を剥いて地浸けします。
  • 椀に茄子を盛り、鮎魚女をのせ、白髪葱と木の芽をあしらい椀盛りとします。
造り
  • 鰹は水洗いして三枚におろし、上身にして皮目に針打ちします。串を打ち、振り塩をし直火で手早く焼き上げた後、急冷しそぎ身とします。
  • 鯛は水洗いをして三枚におろし、上身にして皮を引きへぎ身とします。
  • 小肌は水洗いをして腹開きにし、中骨と腹骨を取り、塩で15分間置いた後、10分間の酢〆とし皮目に庖丁をします。
  • それぞれを彩り良く盛り、芽物を添えて造りとします。
焼物
  • 鶏手羽の中骨と肉を取り袋状にします。白菜の芯と長葱をみじん切りにし、塩をして水気を良く絞り、鶏挽肉と蓬粉を合わせ、塩・薄口醤油で味を調え、手羽に射込み白菜の葉で全体を包みます。塩に卵白を混ぜ合わせ塩釜にし、200℃のオーブンで60分焼き上げます。
  • 塩釜から取り出し、白菜の葉を取り手羽の表面に酒と水飴を合わせて皮目に塗り、再度オーブンにて色良く焼き上げます。
  • ミニトマトを湯剥きにし、梅酢・薄口醤油・味醂・砂糖・塩を合わせた物に漬けます。
  • セロリを庖丁して茹で、唐辛子を入れた甘酢に漬けあちゃら漬けとします。
煮物
  • 竹の子は米糠にて良く戻します。掃除をして庖丁し、出汁・塩・薄口醤油にて炊き上げた竹の子を卸し金でおろしほぐした蟹身と卵白、片栗粉を合わせ、小角に庖丁をした竹の子を入れます。薄口醤油で味を調え、小麦粉にて固さを決めて茶巾とし、蒸したものに片栗粉をはたき揚げます。
  • 銀餡に刻んだ若芽を加え、竹の子饅頭に掛け天におろし生姜を盛り供します。
酢の物
  • 鳥貝は開いて水洗いし、酢で洗い庖丁します。胡瓜は小口に庖丁し、味塩に漬けて一晩置きます。良く絞って水気を切った胡瓜を木枠に敷き詰めて押しをかけて固めたものを庖丁します。
  • 先の胡瓜を器に盛り、幸子酢味噌を掛け、鳥貝と菖蒲に庖丁した独活(うど)を盛り、天に丁字茄子をあしらい供します。
食事
  • 餅米を研ぎ、一晩水に浸してから水を良く切ります。
  • 出汁・濃口醤油・味醂・塩で地を作り、小角に庖丁した鶏肉と牛蒡、人参を炊きます。
  • 先の地から具を引き上げ、餅米を入れて3時間ほど置きます。
  • 蒸籠に良く洗った柏の葉を敷き、地を切った餅米を入れて蓋をし強火で15分蒸します。引き上げた具を戻し入れ更に10分間蒸し上げ供します。
甘味
  • 夏蜜柑は良く洗い、縦半分に庖丁して中味を取り出し、皮を柔らかくなるまで茹でます。
  • 水に晒し、皮の内側の白い部分を削ぎ取ります。水と砂糖で煮詰め上げて、上がりにグラニュー糖をまぶして二日ほど干します。
  • 水を火にかけ、寒天を煮溶かした所に白こし餡を入れ、漉したものを少し煮詰めて上がりに水飴を加えます。
  • 先の干し上げた皮の中に流し、冷し固めて庖丁し供します。

二〇一六年

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