全国うまいもの

愛知県

【県庁所在地】名古屋市【地方】中部地方
【人口】7,422,170人(2012年2月1日現在)
【特産品】名古屋コーチン、味噌カツ、きしめん
【県花】カキツバタ【県鳥】コノハズク
【県木】ハナノキ【県魚】クルマエビ

中部地方の南側に位置する県。大きく分けて尾張、西三河、東三河の3地域で構成される。東京と京都の間に位置することから中京とも呼ばれ、三大都市圏の一つである中京圏の政治・経済・文化の中枢を担う。中京工業地帯の中心として工業は全般に活発で、トヨタ自動車を筆頭に自動車関連企業が数多く存在することで有名。一方で自然環境にも恵まれており、農林水産業も東三河を中心に盛んである。

愛知県

守口漬【もりぐちづけ】

細長い大根の粕漬

木曽川、長良川、揖斐川に育まれてきた美濃平野では、大根、牛蒡、芋などの根菜がよく育つ。その中に守口大根がある。直径わずか2cm、長さ2m近い細長い異質の大根。この大根は江戸時代初期に中国福建省からもたらされ、守口治右衛門という人が関西で初めて栽培したことからこの名がついた。葉っぱは普通の大根と変わらないが、根が長いのでスコップや鉄棒を使って傷がつかないようにゆっくりと時間をかけて掘り出していく。

この守口大根を粕漬けにしたのが守口漬け。その製法は守口大根をまず9ヶ月ほど塩漬けにする。次に大樽に移し替えて約8ヶ月間酒粕に漬け込む。さらに新しい粕に大根をぐるぐる巻きにした状態で五回漬け代え、最後に酒粕と味醂粕を加えて仕上げる。出来上がった大根は鮮やかな朱色で、歯切れ、風味ともに文句なし。種をまいてから仕上がるまで、足かけ三年かかる手の込んだ逸品である。

そのまま切って食ペる。ご飯のおかず、洋酒のつまみによい。

【お問い合わせ】

株式会社 大和屋守口漬総本家 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-15-1
[TEL]052-251-0431 [FAX]052-251-5365 [HP]http://www.moriguchizuke.co.jp/

きしめん【きしめん】

ツヤあり歯ざわりよし

きしめんはうどんの仲間と一言で片付けてしまうのは、きしめんに対してはなはだ失礼だ。昔から平たいほど旨みが出るといって、その平たさを競ったそうである。作り方はうどんとあまり違わないが、なめらかさ、磨きに磨いたキメ細かさはうどんの比ではなく、その味覚はなめらかで細やかな舌触り、するりとしたのど越しはまったく上品な味だ。

「宮きしめん」の由来は、昔の東海道五十三次の「宮の宿」から名付けられたという。この店では特上の小麦粉を使い、グルテンを生かすために添加分は入れない。きしめんの旨さの秘密は、平たくのばす際に出る麩(ねばりのこと)にあるらしい。つやつやしてコシが強いのもこのためだ。
江戸の初期「紀州麺」とよばれていたのが「きしめん」に変化していった。

熱湯に入れ、煮え切らないうちに上げ、水通しして汁につける。

【お問い合わせ】

宮商事株式会社 〒456-0012 愛知県名古屋市熱田区沢上2-5-24
[TEL]052-671-6000 [FAX]052-682-1589 [HP]http://www.miyakishimen.co.jp/

八丁味噌【はっちょうみそ】

じっくりと時間をかけた味噌

味噌は大豆に米または麦を混ぜてつくるのが一般的。しかし、八丁味噌は大豆だけを材料にした豆味噌である。八丁というのは岡崎の八丁村でつくられていたのでこの名がある。現在は、その品質を買われて全国の一流料亭や旅館で珍重されるようになった。

本場八丁の老舗「大田商店」は延元2年(1337年)からこの味噌をつくっている。八丁味噌は豆味噌だから糀は使わず大豆そのものを仕込み、発酵させる。仕込みの時期は、1月から6月までの6ヶ月間。大量の大豆を大きな石樽に入れ、大豆と同量の重石をして3年間熟成させる。石は下の方に大きいもの、あとはだんだん小さい石をピラミット型に積み上げていく。塩分を控えめにした味噌が自慢。

そのまま味噌汁にもよい。また、白味噌や糀味噌にブレンドしても風味が増す。安全な自然食品として輸出もしているという。

【お問い合わせ】

株式会社 まるや八丁味噌 〒444-0923 愛知県岡崎市八帖町往還通52
[TEL]0564-22-0222 [FAX]0564-23-0172 [HP]http://www.8miso.co.jp/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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