全国うまいもの

宮崎県

【県庁所在地】宮崎市【地方】九州地方
【人口】1,130,771人(2011年9月1日現在)
【特産品】宮崎牛、冷汁、マンゴー、宮崎地鶏
【県花】ハマユウ【県鳥】コシジロヤマドリ
【県木】フェニックス

九州南東部に位置する県。日本有数の農業県であり、稲作においては超早場米の生産地として有名。牧畜業は乳牛・肉牛・豚・鶏の全てにおいて日本有数の生産高を誇る。また県中央部に広がる宮崎平野では冬季の日照に恵まれた温暖な気候を利用して様々な野菜が栽培されている。南国情緒豊かな気候でプロ野球などのキャンプ地としても知られる。

宮崎県

サボテン潰【さぼてんづけ】

瓜に似た食味

宮崎市から南へ35km行くと日南市の北端にある弥太郎峠に出る。ここに50万平方メートルの広さの中に、130万本のハウチワサボテンが植林されている《サボテン公園》がある。

このサボテンは繁殖力が強く5月から10月にかけてたくさんの新芽を出す。その新芽を材料にして色々な方法で加工したものが「サボテン漬」である。大人の手のひら位の新芽のとげを抜き、1ヶ月間塩漬けにする。サボテンの95%は水分だから塩に漬けると約半分に縮まる。サボテン園では、これをベースにしてサボテン食品を作っている。

「サボテン奈良漬」は塩抜きしたものを酒粕に漬ける。これに調味料を加えて3ヶ月するとできあがる。瓜より柔らかく、切って食べる。「サボテンピクルス」はリンゴ酢に1ヶ月漬け、熱湯に通してから香辛料を混ぜた調味料に漬ける。味、歯ごたえとも瓜と同じ。「サボテングラッセ」は塩抜きした新芽を一口大に切り、砂糖とシロップで煮詰め乾かす。あっさりした甘さで青臭さがない。

【お問い合わせ】

サボテン園 〒887-0102 宮崎県日南市大字富土1136-1
[HP]http://www.pmiyazaki.com/saboten/

焼やまめ【やきやまめ】

絶妙な味覚

まぼろしの魚といわれる山女(やまめ)を九州では工ノハとも呼ぶ。奥深い山の清らかな谷川にしか生息しないきわめつきの美しい淡水魚だ。サクラマスの陸封魚で、腰部に10~15の黒い斑点がある。ヤマメはきわめて神経質で音や環境の変化に敏感なため、渓流釣りのベテランでさえ釣り上げるのに苦労する。

このヤマメを人工養殖しているところがある。九州山脈の中央部に位置し、熊本県との県境にある五ヶ瀬町だ。やまめの里では10月下旬にヤマメの採卵をし、生まれて約40日で4cm、6ヶ月で12cmほどになるが、「焼やまめ」に加工するのは体側の紋がきれいに出そろう一年もの。木炭で一昼夜かけて焙り上げ味付けはしない。

そのまま醤油につけて食べるのも珍味だが、水でもどして調味するのも楽しい。「甘露煮」は水、酒、砂糖などでトロ火にかけて煮込む。「南蛮漬」は醤油、砂糖、酢、刻み唐辛子を煮立てた汁の中に、揚げたての焼やまめを入れ、繊切りの野菜を加えて仕上げる。

【お問い合わせ】

やまめの里 〒882-1201 宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字鞍岡4615
[TEL]0982-83-2326 [FAX]0982-83-2324 [HP]http://www.yamame.co.jp/

干椎茸【ほししいたけ】

日本料理の万能材料

宮崎県産の椎茸は日本中にその名を知られている。とりわけ県北部の高千穂地方で栽培されたものは絶品。椎茸栽培には気候と気温が大きな影響を与え、最も大事な発芽期には10度前後の温かさで育てると立派な傘を開くようになる。またつまみ取った椎茸を天日で乾かすときも、サンサンと輝く太陽光線が旨みを増してくれる。

成熟した椎茸は傘を下にして8〜10時間日光に当てて乾かし、室の中で6〜7時間温風で乾燥させる。乾いた椎茸は形も良くツヤがあり、芳香を放っている。椎茸は大きく分けると3種類あるが、肉厚で傘が半開きになっている冬茹(どんこ)が最高級品。椎茸は熱を加えても成分は変わらない。また薬効もあり、血圧を下げ、疲労回復、精力増強にも有効である。昔ながらの煮染めにも欠かせないが、

薄味で含ませるのが味を損なわない。炊き込みご飯やバラ寿司にも用いられる。

【お問い合わせ】

宮崎椎茸 〒880-0001 宮崎県宮崎市橘通西2-7-2

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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