全国うまいもの

栃木県

【県庁所在地】宇都宮市【地方】関東地方
【人口】1,993,283人(2012年4月1日現在)
【特産品】鮎、いちご、かんぴょう、宇都宮ぎょうざ
【県花】ヤシオツツジ【県鳥】オオルリ
【県木】トチノキ

関東地方北部に位置し、境界部に海岸線を有しない内陸県。中核市に指定されている宇都宮市は全国屈指の米産地であるほか、国内でも有数の地域商工業都市である。日光・鬼怒川、塩原・那須地域では観光業が盛んで、鬼怒川温泉や那須温泉郷などの温泉、日光東照宮・輪王寺などの世界遺産、日本初の国立公園である日光国立公園など、首都圏を代表する観光地・リゾート地を有する。

栃木県

もろみ漬【もろみづけ】

醤油と野菜のハーモニー

今市は「杉の町」である。国の特別史跡である日光杉並木が二股に分かれて日光に向かっている。この今市には、何代とつづいている味噌、醤油の醸造元が畿軒もある。
その中の老舗「樋山味噌醤油店」では、「たまり漬」と「もろみ漬」をつくっている。

味噌を熟成させるときに湧き出てくる水分を「たまり」といい、醤油のカスをしぼり取る前の原液を「もろみ」という。このたまりともろみに、野菜を漬け込んだものが「たまり漬」であり「もろみ漬」だ。漬け込む材料は、ダイコン、キュウリ、ナス、ミョウガ、ショウガ、ラッキョウにシソなど、すべて日光高原一帯でとれるものだけを使う。それぞれの野菜を塩漬用サイロに入れ、2ヶ月間漬け込む。つぎに水で洗って塩抜きしたあと、もろみに漬け込む。その期間は4ヶ月。どの野菜も醤油の味がしみてコクと風味がある。お茶漬、酒のつまみによく合う。

【お問い合わせ】

日光ろばたづけ製造本舗 〒321-1105 栃木県日光市文挾町438
[TEL]0120-871-186 [FAX]0288-27-1648 [HP]http://www.robata.co.jp/

揚巻湯波【あげまきゆば】

和食に欠かせない健康食品

日光の東照宮は全国的に有名である。その東照宮はもともと天台宗輪王寺の山号で僧の修験道場であった。ここに集まる僧たちの精進料理に、その当時からゆばが使われていた。

湯波の字は京都の京湯葉に対し日光では湯波の字をあてる。大豆を煮ると豆乳とカスに分かれるが、豆乳を煮ると表面に薄い膜ができる。この膜がゆばである。日光のゆばは京都のゆばに比べて厚みがあり、色も豆乳色に近い。この違いは、ゆばを乾かすときにわけがある。京ゆばは膜を竹ですくい上げ、布巾を乾かす要領で棚にかけて乾燥させるが、日光ゆばは乾かすときに前と後ろがくっついて二枚重ねとなるので厚みがでるわけだ。

「ふじや」の「揚巻湯波」は、ゆばを重ねて輪切りにし、食用油で揚げたもの。この揚巻湯波を水の張った鍋に入れ、20分ほど弱火で煮る。ゆばから油がではじめたときに水を加え、醤油・砂糖・酒を入れて煮ればゆば煮の出来上がり。

【お問い合わせ】

ふじや 〒321-1403 栃木県日光市下鉢石町809
[TEL]0288-54-0097 [FAX]0288-53-0909 [HP]http://www.nikko-fujiyayuba.com/

けっこう漬【けっこうづけ】

あっさりした結構な味

日光の手前にある今市は醤油と味噌造りが盛んである。当地産の醤油のたまりと山梨産のワインをミックスした中に、日光地方で栽培された野菜を漬け込んだ漬物が「日光のけっこう漬」だ。

漬け込む野菜は「もろみ漬」同様ダイコン、キュウリ、ナス、ラッキョウ、葉トウガラシ、ショウガ、二ンニク、シソの実など約15種類に及ぶ。この野菜を別々に塩漬けしたあと、醤油のたまりに数回にわたり、漬け替え、仕上げの段階で白ワインと酒、味醂を加え、風味を出すために板昆布を入れる。
ワインをミックスするユニークな発想は、「けっこう漬本舗」がはじめてで30年ほど前からやっている。漬け方は簡単なようだが漬け込んでから製品になるまでに半年はかかる。
ワインとたまりがうまく相俟って、素材のよさを生かした塩加減もよく、ほんとうにケッコウな味である。

【お問い合わせ】

けっこう漬本舗 〒321-1262 栃木県日光市平ケ崎55-9
[TEL]0288-21-1487 [HP]http://www.kekkouzuke.co.jp/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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