全国うまいもの

奈良県

【県庁所在地】奈良市【地方】近畿地方
【人口】1,395,192人(2011年11月1日現在)
【特産品】いちご、柿、三輪そうめん
【県花】ナラヤエザクラ【県鳥】コマドリ
【県木】スギ

近畿地方の中東部に位置する県。紀伊半島中央の内陸部に位置し、北西部に奈良盆地、北東部に大和高原、それ以外は大台ケ原や近畿地方最高峰の八経ヶ岳(八剣山)といった紀伊山地が広がる。 古代より多くの都城が置かれたことから「日本の故郷」とされる。各地の寺社仏閣や遺跡、万葉の故地などが観光客を集めており、京都と並んで世界的に有名な日本の観光都市として栄えている。

奈良県

三輪素麺【みわそうめん】

日本特有の繊細なめん

「三輪そうめん」の「島崎本家」は三輪きっての旧家で、100軒近くある製麺業者の中でも一段と格式が高い。そうめんは宝亀年間(770~781)に発祥したというから1200年以上の歴史を経たことになる。「三輪そうめん」は各地にあるそうめんの元祖だけではなく、品質、味覚とも日本一を誇っている。その原因の一つは、三輪山のわき水を使って粉をこねること、もう一つは風の吹き具合がそうめんの風味を増す働きをしていることである。

製造過程は、小麦粉を塩水で30分こね、鏡餅くらいの大きさにして足で踏む。平たくなったら渦巻きに切り、うどんの太さにのばす、これを室に入れ、翌日のばして乾燥させ、裁断する。出来上がったそうめんは糸にように細く見事なものだ。出荷は6ヶ月後からだが1年半寝かせた極寒作りが最高級品で、「三輪そうめん」には次のような逸話がある。その細さは絹針の穴をなんなく通リ、その強さは90度に曲げても折れない。

【お問い合わせ】

島崎本家 〒633-0001 奈良県桜井市三輪190
[TEL]0744-42-6129

奈良漬【ならづけ】

歴史とともに歩んだ名品

「奈良漬」は奈良時代に奈良ではじまったといわれるが、平安時代になると「延喜式」(平安時代の宮廷儀式作法を記した書)の中に柏漬けの名で記されている。また、大阪夏の陣の際、奈良漬を献上された徳川家康が大喜びしたことから、参勤交代の大名が手土産にして江戸へ上ったという。

「奈良漬」は野菜を酒粕に漬けたものだが、白ウリ、キュウリ、ナス、スイカ、ヒョウタン、モモ、ショウガ、守口大根の8種類を漬け込む。その後、8回漬け代えるが、1度使った酒粕は二度と使わない。最後に新しい酒粕に漬け代え、杉の小樽に詰めて商品になる。

手間暇掛けた手作りの奈良漬は味、風味ともに素晴らしい。空腹に2~3切れつまむとほろ酔い気分に成るようだ。

【お問い合わせ】

今西本店 〒630-8228 奈良県奈良市上三条町31
[TEL]0742-22-2415 [FAX]0742-22-2416 [HP]http://奈良漬.com/

柿の葉寿司【かきのはずし】

吉野地方の風物食

「柿の葉寿司」というのは、サバの押し寿司を柿の若葉で包んだもの。奈良県の山間部に位置する吉野地方は新鮮な魚が手に入りにくく、取り分け冬季は動物性タンパク質が不足がちになる。そこで魚に塩をしたり、酢に漬けたりして日持ちのする保宿食を考え出した、その一つがこの「柿の葉寿司」である。

原料のサバは熊野灘で獲れた新鮮なもの。3枚におろしたサバを厚めの塩でしめる。これをきれいに洗い、身を薄めに切る。その切身を握って形をつけた寿司飯の上にのせ、柿の若葉に包んで木箱に並べていく。ふたをした上から、重石をのせ、1昼夜寝かせると柿の若葉がしめ鯖と寿司飯によく馴染み、独得の風味をかもしだす。文久2年(1860)創業の「平宗」では大和路の柿の若葉を使って「柿の葉寿司」をつくっている。堅くなったらそのまま火であぶるとよい。

【お問い合わせ】

総本家 平宗 〒639-3113 奈良県吉野郡吉野町飯貝614
[TEL]0746-32-2053 [HP]http://www.kakinoha.co.jp/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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