全国うまいもの

長野県

【県庁所在地】長野市【地方】中部地方
【人口】2,139,882人(2012年2月1日現在)
【特産品】信州そば、りんご、野沢菜、わさび
【県花】リンドウ【県鳥】ライチョウ
【県木】白樺

本州中央、内陸部に位置する県。日本で最も多くの都道府県と隣接する県でもある。かつての信濃国の由来から「信州」とも呼ばれる。「日本の屋根」と呼ばれ、県境に標高2000m - 3000m級の高山が連なり、内部にも山岳が重なりあう急峻で複雑な地形である。国宝の善光寺や松本城、また日本アルプス(飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈)も有名。

長野県

野生ジャム【やせいじゃむ】

軽井沢名物

国際的な避暑地・軽井沢に自家栽培の果物や野生の果実を使って明治時代からジャムを作っている「中山農園」がある。この農園にジャムの作り方を伝授したのはアメリカ人女性ミセス・マリコ新渡戸である。農学博士であり、5,000円札の肖像としても知られている新渡戸稲造氏夫人だ。当時、八百屋だった中山家は夫人に果実の栽培方法やジャムの作り方を教わった。これが明治38年のことである。

この地には野生の果実も豊富である。コケモモ、スグリ、ブルーペリー、プラムなど。これを素材にして20種類ものジャムづくりをしている。珍しいのはフキに似たルバーブの葉柄のジャムで、作り方は大鍋に100度の高圧蒸気を7〜8分吹きかけたあと、野生の実とその80%にあたる量の砂糖を入れる。そのあとねばりを持たせるために水飴を混ぜ合わせて仕上げる。

パンに付けるのが普通だが、紅茶に浮かせて飲むと絶妙の味。

【お問い合わせ】

中山農園 〒389-0100 長野県北佐久郡軽井沢町旧軽井沢753-3
[TEL]0267-42-2145

うなぎの笹むし【あじひもの】

うなぎの持ち味が生きている

うなぎは蒲焼やうな重で知られる。日本人にとってポピュラーな食べ物である。また、うなぎは栄養満点で精がつき、夏の丑の日に食ペると夏負けしないと昔から言い伝えれている。
このうなぎを一風変わった調理法でつくっているのが、大正9年創業の割烹「桜家」。うなぎ料理一筋の当店の主人が土産用に考え出したのが「うなぎの笹蒸し」である。うなぎの蒲焼をもち米でくるみ、それを笹で巻いて蒸したもの。

うなぎは豊橋産のものを使い、蒲焼は蒸さずにタレをつけながら焼く関西流。炭火で約20分。ご飯にする米は新潟産のもち米で、炊くときは柔らかすぎないように十分気をつける。
炊き上がったご飯を笹の葉の上でならし、その上に蒲焼をのせて巻き込んで仕上げる。

食べるときは蒸し器で約20分蒸す。電子レンジを使うと風味を損なうことがある。保存は冷凍庫で3ヶ月もつ。

【お問い合わせ】

桜家 〒390-0874 長野県松本市大手4-9-1
[TEL]0263-33-2660 [FAX]0263-33-6807 [HP]http://www.sakuraya.ne.jp/

佐久鯉【さくごい】

光沢をおびた強精食

「なるほどにうまきこの鯉佐久の鯉」と歌人若山牧水がたたえた佐久鯉は、鯉の中の鯉である。
佐久鯉は江戸時代(天明3年=1783)に、大阪の淀川から佐久の呉服商・丹右衛門がもたらしたとされる。その後、長い年月を経て今日の佐久鯉の養殖に成功した。この鯉がうまいのは、真夏でも24度を超えない湧水が肉を引き締め、甘みをたくわえさせるからと伝えられている。

佐久鯉の「甘露煮」は、キモ(胆嚢)を抜き、金網で焼いて天日で乾かす。あとは、大鍋に入れて塩・砂糖・味醂で味付けして煮染める。全体が茶褐色の光沢をおびたら骨ごと食べられる。
「味噌漬」は、頭を落とし、内臓を抜いて味噌の中に漬け込む。味噌は信州味噌の二年ものにきまっている。また、鯉は強精の食べ物として昔から珍重されてきた。

甘露煮は適当に切り、御飯にも酒にもよい。味噌漬けは焼いて食べる。

【お問い合わせ】

株式会社魚甲本店 〒385-0052 長野県佐久市大字原457
[TEL]0267-62-0304 [FAX]0267-63-1551 [HP]http://koinouokou.driven.jp/

馬さし【ばさし】

淡白で健康によし

「馬さし」とは文字通り馬の肉を刺身にしたもの。信州、なかでも松本、伊那、諏訪地方では昔から馬肉は貴重なタンパク源として親しまれ人々の暮らしに寄与してきた。
ほかの肉より繊維が柔らかく甘みがあり、最近とみに健康食品として人気上昇中である。力ロリーは牛肉の半分、脂肪は牛肉の20%、タンパウ質は豚肉の2.5倍、ビタミンAは実に牛肉の20倍はあるという誠に結構ずくめの肉である。

馬肉のあっさりとした淡白な味は、刺身で食べるのが一番。また霜降りをジンギスカンの網で焼き、タレをつけて食べるのがなんともうまい。
その他、タレに漬けた馬肉を乾かし、桜木のチップで燻製にした「馬節」も洋酒のつまみにぴったり。

馬刺し生姜とにんにく醤油をつけて食べるのが一般的。

【お問い合わせ】

株式会社若丸 〒399-3702 長野県上伊那郡飯島町飯島1164-3
[TEL]0265-86-2929 [FAX]0265-89-1129 [HP]http://www.wakamaru.com/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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