全国うまいもの

福井県

【県庁所在地】福井市【地方】中部地方
【人口】802,260人(2012年2月1日現在)
【特産品】越前ガニ、越前そば、へしこ
【県花】スイセン【県鳥】ツグミ
【県木】マツ【県魚】エチゼンガニ

日本海や若狭湾に面する中部・北陸地方の県。北側の嶺北(越前地方)と南側の嶺南(若狭地方および敦賀市)より構成される。若狭湾の海岸線はリアス式海岸として有名。越前の緑豊かな山々と、若狭の清らかな水の流れに代表されるように自然が美しい場所であり、それを代表する語に越山若水(えつざんじゃくすい)がある。

福井県

へし子【へしこ】

サバの糠漬

ひと言でいえば、若狭湾で獲れたサパを糠漬けにしたもの。昔、若狭湾から京都へサパを運ぶとき、日持ちさせるために加工した保存食である。

「ニエカワ水産」でつくる「へし子」は、若狭湾で獲れた新鮮で大振りのサパしか使わない。サパの背を割ってはらわたやエラなどを取り除いて塩漬けにする。7〜10日間塩押ししたあと大樽に移し替え、糠で漬け込むが、味のバランスをとるために醤油や酒などを加え重しをしてねかせる。
1年たって取り出すと糠にしっかり包まれた「へし子」が出来上がっている。へし子についている糠は手で払い落とし、水で洗い流さないこと。少し糠が残っていたほうがおいしい。

食べ方は、切り身にしてアミ焼きにするのが一般的。ビールのツマミにするときは生のまま味わうのがオツ。他に「サパの浜焼」もある。

【お問い合わせ】

ニエカワ水産 〒919-1126 福井県三方郡美浜町日向7-5-4
[TEL]0770-32-0347

小鯛ささ漬【こだいささづけ】

上品な風味

小鯛は若狭湾でとれるものを使用する。若狭の小鯛は太平洋のものより身が引き締まり、ひときわ味わいがある。地元ではレンコダイとかハナオレダイとか呼んでいるが学名はキダイだ。ここ「田村長」では、9月から翌年5月までにとれる小鯛を薄い酢に漬け、あっさりとした味を出している。

作り方は、小鯛の頭、内臓を取り除いたあと、きれいに水洗いしてから三枚におろす。塩をしてから1時間経ったら酢で洗い、味醂などを加えて味付けをする。この小鯛を1枚ずつ容器に移して漬け込み、笹の葉でくるむ。
仕込みは意外と簡単だが、小鯛の表面はわずかに酸化していて中身は生のままである。

食べるときは、刺身をワサビ醤油でやるのが一番。酢醤油で食べるとさっぱり味。寿司のネタにしてもよい。

【お問い合わせ】

田村長 〒917-8580 福井県小浜市小浜広峰14
[TEL]0770-52-0310 [FAX]0770-52-7333 [HP]http://www.tamuracho.co.jp/

花らっきょう【はならっきょう】

シャキッとした歯ごたえ

北陸の名勝地東尋坊の南に位置する三里浜砂丘には、10月〜11月にかけて紫色したラッキョウの花が咲き乱れる。ラッキョウは普通一年掘りといわれ、1年経ったら収穫するが、三里浜のものは2年後に収穫する。この地でラッキョウ栽培が始まったのは明治初期の頃だそうだ。

ここでとれる2年物のラッキョウは、小粒で実が締まっていてシャキっとした歯ごたえがよい。それに栽培地が砂丘であるために色が白くて滑らかだ。ラッキョウは、一つ一つていねいに切り取り、2cmの大きさにする。それを1年間塩に漬け込み、塩抜きをしたあと、酢・砂糖などで作った調味液につけ込んで密封する。素材のよさと味付けのよさがたまらない。

そのまま、ご飯のおかずに、お茶うけ、酒の肴によい。

【お問い合わせ】

三里浜特産農業協同組合 〒913-0037 福井県坂井市三国町黒目9-25
[TEL]0776-82-2111 [FAX]0776-81-4387

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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