全国うまいもの

熊本県

【県庁所在地】熊本市【地方】九州地方
【人口】1,812,486人(2011年10月1日現在)
【特産品】馬刺、辛子れんこん、メロン、クルマエビ
【県花】リンドウ【県鳥】ヒバリ
【県木】クスノキ【県魚】クルマエビ

九州地方の中央部に位置する県。東部の阿蘇地方に世界最大級のカルデラを持つ阿蘇山や九州山地の山々が聳え、西部は熊本平野が有明海に、八代平野及び芦北地方のリアス式海岸が不知火海に面する。全国有数の農業県であり、また車エビなどの養殖業が盛ん。

熊本県

辛子れんこん【からしれんこん】

鼻にツンとくる辛子味がたまらない

レンコン(蓮根)の穴に辛子味噌をつめ、まわり衣をつけて油で揚げたものが熊本名物「辛子れんこん」。身体の新陳代謝を促進するレンコンとピリッとした辛子が独特の味をかもし出す。熊本では正月のおせちや運動会のお弁当にもつきもので、こよなく親しまれている。

「辛子れんこん」は、寛永時代の藩主細川忠利の病をいやすために考案され、長い間殿様だけしか口にできなかった由緒ある食物だと聞く。作り方は、節を取ったレンコンを茹で、麦味噌と和辛子を混ぜたものをレンコンの穴につめる。それを小麦粉に卵白を入れた衣をつけ、高温の油で揚げる。シャキッとした歯ざわり、ツンと鼻をつく辛子、ピリッとした辛さが絶品である。

輪切りにしてそのまま食べる。マヨネーズをつけると現代風。酒、焼酎の肴に最高。

【お問い合わせ】

元祖森からし蓮根 〒860-0004 熊本県熊本市新町2-12-32
[TEL]096-351-0001 [HP]http://www.konnanodo.com/shop/ganso-mori/

阿蘇たかな漬【あそたかなづけ】

辛味と風味が特長の阿蘇たかな

高菜は芥子菜の一種で、中央アジアが原産地。日本には10世紀末中国から渡来した。この高菜の特産地は阿蘇谷と呼ばれる標高500mの高地にある。世界一大きいカルデラの中で育った「阿蘇たかな」は葉が厚く漬物にもってこいである。

10月下旬に種をまき、3月~4月にかけて手で摘み取る。高地の高菜は、霜に打たれ雪に覆われるので平地のものより背丈は低く、30~40cmまでしか伸びない。阿蘇山の火山灰の土壌に育まれた高菜は茎がやわらかくピリッとした味を含んでいる。漬け込みは塩だけで調味料などは一切使わない。1週間ほどで食べられるがまだ本来の味ではない。アメ色になる二週間頃が自然そのものの風味が出てくる。

細かくきざんでご飯のおかずに、お茶漬けの友に、酒のつまみにもよい。少し古くなったら油で炒めてもうまい。

【お問い合わせ】

合名会社志賀食品 〒869-2611 熊本県阿蘇市一の宮町坂梨3001
[TEL]0967-22-0468 [HP]http://www.aso-shiga.jp/

焼鮎・鮎苦うるか【やきあゆ・あゆにがうるか】

急流球磨川の鮎

天竜川、最上川とともに日本三大急流の一つに数えられる球磨川(くまがわ)では、形のよい身のしまった鮎がとれる。一年魚の鮎は川に自生する苔を食べて成魚になった7月が旬だ。

人吉水産商事の「焼鮎」は梁(やな)でとった落ち鮎の腹子と内臓を取り除き、串に刺して炭火で焼いたもの。こんがり焼けた鮎は生の塩焼きとはまた違った風味である。食べ方は《煮浸し》がよい。鍋に焼いた鮎を入れ、水に浸し番茶の出がらしを添えて中火で煮込む。柔らかくなったら醤油・味醂・砂糖で味を調える。

「鮎苦うるか」はこの地方の伝統ある郷土料理で、鮎のはらわたを塩漬けしたもの。色はやや黒っぽい緑色をしているが、整腸によく、精力増進の効き目がある。食べるとかなり苦みがあるが、その後に残る甘みが口中に広がって爽やか。食べるときはビンの中をかき回し、皿にとってレモン汁を掛けると味が引き立つ。

【お問い合わせ】

人吉水産商事株式会社 〒868-0001 熊本県人吉市鍛冶屋町63
[TEL]0966-22-2371 [FAX]0966-22-2372 [HP]http://www.ayu-suisan.com/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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