全国うまいもの

兵庫県

【県庁所在地】神戸市【地方】近畿地方
【人口】5,582,978人(2011年11月1日現在)
【特産品】明石たこ、明石鯛、但馬牛、松葉がに
【県花】ノジギク【県鳥】コウノトリ
【県木】クスノキ

本州の中西部に位置する県。南北に長く本州で唯一2つの海に接している。神戸市は大阪湾に面した日本を代表する港町。県南部の瀬戸内海沿岸は日本有数の重化学工業の集積地で近畿圏最多の工場立地数となっている。一方中部から北部にかけては農林水産業が主な産業であり過疎地や豪雪地帯も抱える。南東部の阪神間は大阪都市圏のベッドタウンとしての性質があり、神戸市と阪神地区で全人口の約6割を占める。

兵庫県

揖保の糸【いぼのいと】

芸術的なそうめん

兵庫県龍野の冬の風物詩は農家の軒先に干された「そうめん」だろう。竹の棒に幾重にも掛け渡し、それを台座に差し込んで干した光景は純白の糸のようでまことに美しい。龍野市一帯で生産されるそうめんの量は実に全国の70%を占めている。相生商店では、揖保川の清流、赤穂の塩、良質の小麦に恵まれ、江戸時代からそうめんづくりが続いている。

そうめんづくりは朝五時から始まる。まず、小麦粉に塩を入れ、水を加えてこねる。帯状にのばしたものをさらにヒモ状に細くしていき、最後は3mmの太さになる。麺にコシの強さとねばりをもたせるため、作業はゆっくりと時間をかけて行う。これを冬の晴れた天日に干しながら竹箸でさらに細くのばしていく。こうして、1.3mmの太さの素麺が出来上がリ、長さを約20cmに切りそろえる。

「揖保の糸」を乾燥した場所で保管した1年越しの古(ひね)ものが最高といわれる。夏は冷やしそうめん。茄でたものを吸物や味噌汁に使ってもよい。

【お問い合わせ】

相生商店 〒679-4167 兵庫県たつの市龍野町富永380-6
[TEL]0791-63-0120 [FAX]0120-600-168 [HP]http://aioishop.com/

猪肉【ししにく】

炭火で焼くのが一番

丹波篠山といえば猪肉である。「雪がちらちら丹波の宿に猪が飛び込む牡丹鍋」と歌われるように、牡丹鍋は寒い山国の冬の料理だ。野菜といっしょに味噌炊きすると煮込むほどに柔らかくなり、味は淡泊で香ばしい。これを食べると身体の芯まで温まるし、味噌と山椒が臭みを消してくれる。

「牡丹鍋」の名は、猪肉を煮込むとちぢれた脂身が丁度、牡丹の花そっくりになるからというのが有力。この名が広く知られるようになったのは、明治41年に連隊が篠山に設置され軍人に好まれてからだそうだ。猪肉は赤身よりロースや肩口ー スのように脂身がうまい。「牡丹鍋」は煮立った出汁に味噌、酒、味酬を注ぎ、いろんな野菜といっしょに猪肉を煮込み、アツアツを口に入れたい。

生で食べるのが最高という人もいるが、炭火で浅く焼き、醤油につけて食べるのが一番うまいかも知れない。

【お問い合わせ】

丹波篠山 おゝみや 〒669-2335 兵庫県篠山市乾新町40
[TEL]0120-44-0038 [FAX]0120-04-2694 [HP]http://www.oomiya.com/

いかなご佃煮【いかなごつくだに】

しょうがの風味が活きている

「いかなご」(玉筋魚)は身体が細長くしなやかで、腹部は銀白色をした典雅な魚。関東では小女子(こおなご)四国では千本鰆(せんぽんさわら)と呼ばれ、体は15~25cmまで成長する。関東ではほとんど天ぷらにするが、関西では佃煮にする。淡路島近港や明石沖で獲れるいかなごは、骨っぽくなく歯当たりがやわらかいのが佃煮に向いているようだ。

老舗「炭屋」では、いかなごの佃煮を独得の方法で製造し販売している。

作り方は、とれたてのいかなごを砂糖・濃口醤油・生姜で煮込む。火ははじめに強くし、だんだん弱くして4時間ほど炊き込む。よく炊き込んでおけば日持ちするし、色ツヤも変色しないし形崩れもしない。口に入れると甘辛いが生姜の風味がピリッときいて味をしめる。ご飯のおかず、酒肴、お茶うけに絶好。おにぎりに入れてもよい。

【お問い合わせ】

株式会社 炭屋 〒671-1332 兵庫県たつの市御津町室津字柏500
[TEL]079-324-0314 [FAX]079-324-0528 [HP]http://ikanagokugini-sumiya.com/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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