全国うまいもの

富山県

【県庁所在地】富山市【地方】中部地方
【人口】1,083,744人(2012年4月1日現在)
【特産品】ホタルイカ、鱒寿し、寒ブリ、白エビ
【県花】チューリップ【県鳥】ライチョウ
【県木】タテヤマスギ

日本海側の北陸地方に位置する県。南には飛騨山脈が控え、山間部には「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界文化遺産に登録されている五箇山、山岳信仰で有名な立山連峰などがあり、日本で唯一氷河も現存する。 富山湾は漁業が盛んで、魚津・滑川・氷見などでは豊富な海産物が水揚げされる。魚津から滑川にかけてはホタルイカの群遊海面、また蜃気楼の見える海岸で有名である。

富山県

ホタルイカ燻製【ほたるいかくんせい】

洋酒の友

富山といえばすぐ「ホタルイカ」という答えが返ってくるほど、有名である。昔は小イカ、マツイカと呼ばれていて、ホタルイカと名付けられたのは大正時代の末期のことだそうである。この小さなイカは、4月中旬から6月末にかけて産卵のため1,200メートルの深海から浮上してくる。漁は夜中にするが、暗闇の海の中で何と十万匹という蛍が一斉に青く光る様は幻想的だという。その群雄する海域は特別記念物に指定されている。また、ホタルイカは雌雄のバランスが極端に偏っていて、四斗樽1杯の中に雄はわずか1〜2匹だけ。これを生のまま飲み込むとたちどころに精ががつくといわれている。

これを加工して保存食にしたのが、「ホタルイカくんせい」。まず、2〜3日間天日で干し、醤油や味醂で甘辛く味を付ける。そして串にさして乾燥させ、半日いぶして出来上がる。
洋酒にも良く合う。シコシコして香ばしい。

【お問い合わせ】

青柳商店 〒936-0063 富山県滑川市瀬羽町1835
[TEL]076-475-0446

いか黒作り【いかくろづくり】

薄塩のイカ塩辛

黒作りとは、イカの身にイカスミ(墨)を加えて作った塩辛のこと。作り方は、イカの胴と足を手でちぎって水洗いする。つぎに墨袋を破らないようにしながら内臓を取り出す。墨袋は小指の先ぐらいの太さで長さは約3cm。墨袋は樽に入れ、塩を加えてかき混ぜたあと、2日間寝かせる。一方、イカの身は皮をはいで2つに切り、塩水で洗い、3cmぐらいに切りそろえる。それを薄塩にして冷蔵庫に保管する。あとは必要に応じてイカと墨をミックスし、黒作りにする。切り身はすぐには墨になじまないが、3日もすると生臭さも消え、墨独特の風味が出てくる。そのあと、秘伝の調味料で味付けをして最後にアルコールを混ぜる。アルコールは防腐、殺菌の役目をし、隠し味にもなるという。

イカ墨は、昔から酒好家の肝臓によいと伝えられている。酒の突出しによし、大根おろしにも合い、お茶漬けにしてもうまい。

【お問い合わせ】

株式会社 ごん六水産 〒939-8081 富山県富山市堀川小泉町481-20
[TEL]076-425-5660 [FAX]076-425-5897 [HP]http://www.hokurikumeihin.com/gonroku/

鱒寿司【ますずし】

富山が産んだ名産品

第一回駅弁大会で優秀賞に輝いた「鱒ずし」は、またたくまにその名を知られるようになった。それ以前は、県内の川で獲れる春先の旬のときだけに限らていたが、冷凍技術の進歩もあって今では一年を通して「鱒ずし」を賞味出来るようになった。

「千歳」では、マスが水揚げされたときに大量に買い込んで冷蔵庫で保管する。そして使う予定分だけマイナス5度の地下冷蔵庫へ移し、仕込みの前日に0度の大部屋に運ぶ。材料のマスは80〜90cmで2.5〜3kgのもの。これをおろして3mmほどの厚さに切ると、鮮やかなサーモンピンクがあらわれる。マスの切り身は塩漬けにしたあと、酢洗いをする。あとはマルゴと呼ばれる桶にクマザサを敷き、切り身のマスをのせ、ご飯を詰める。包装には青竹を使い、輪ゴムで止めて重石の代わりにする。

食ペ頃は一昼夜あと。マスの味がご飯に十分に移る頃合いだ、酢と笹の香りがただよいサーモンピンクが鮮やかだ。

【お問い合わせ】

鱒寿し本舗千歳 〒930-0885 富山県富山市鵯島2-885
[TEL]076-432-2515 [FAX]076-432-2585 [HP]http://www.masunosushi.com/

鮨蒲【すしかま】

珍しい蒲鉾

富山は古くから富山湾の魚を原料にした蒲鉾の名産地として名高い。しかしここで紹介する「鮨蒲」は、普通の蒲鉾とは違った全国でも類のないものである。富山湾でとれるアワピ、アマエビ、サヨリ、アナゴ、ウ二、ベニザケそしてバイ貝の7種類の切り身を四角張った蒲鉾の上に押し寿司風にのせてある。すしのご飯にあたる部分が蒲鉾になっているのだ。はじめて見た人のほとんどが蒲鉾ではなく寿司と思うだろう。実際そのような話がいくつもあるそうだ。

下の台になる部分の蒲鉾には、グチ、ハモなど練り物には最高の白身魚を使う。上にのせる魚は、ウ二は塩漬け、サヨリは三枚におろしたりして、それぞれ素材に最も合った味付けがされている。この製品で一番苦心したのは蒲鉾にすしネタを貼り合わせる方法だったそうだが、今では手で貼り付ける方法を考案済みである。

【お問い合わせ】

株式会社 河内屋 〒937-0051 富山県魚津市駅前新町9-12
[TEL]0765-24-1055 [FAX]0765-24-0437 [HP]http://www.kamaboko.co.jp/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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