全国うまいもの

福島県

【県庁所在地】福島市【地方】東北地方
【人口】1,969,852人(2012年4月1日現在)
【特産品】喜多方ラーメン、桃、あんぽ柿、いかにんじん
【県花】ネモトシャクナゲ【県鳥】キビタキ
【県木】ケヤキ

東北地方南部に位置する県。地形・気候・歴史などから「浜通り」「中通り」「会津」の3地域に分けられる。行政機能が集中する福島市、商業・流通都市の郡山市、工業・観光に特化するいわき市、また史跡旧跡が多く存在する会津若松市などがある。サッカーのナショナルトレーニングセンターであるJヴィレッジや、炭鉱より開発された大型温泉観光施設スパリゾートハワイアンズなどが有名。

福島県

柳がれい【やなぎがれい】

高級かれいの一夜干し

福島県は東北で有数の水産県であることは一般にはあまり知られていないようである。いわき市の「いわき七浜」といわれる沿岸は近海の高級魚の漁場だ。タイ、エビ、ブリ、ヒラマサなど活きのいい魚がとれるが、何といってもここの代表魚は「ヤナギガレイ」をおいて他にない。

カレイ漁の期間は9月末から翌年の4月中旬頃まで。なかでもヤナギガレイが獲れるのは11月末から翌年2月までという厳寒期。「柳がれい」はほんのりとピンク色。半面の褐色が鮮やかで裏面は色白。体長は20センチで頭が小さくて包卵部が細長くふくらんで薄桃色に透けて見える。これが極上品。

とれたての身のしまった柳がれいを、店特有の塩加減で一時間ほど塩漬けにし、約半日じっくりと天日に干す。ほのかに脂がのり、なめらかでしっとりとした味である。

サッと炙って指でむしって食ペるのが最高。保存は常漫で3〜4日、冷蔵庫で2ヶ月は持つ。

【お問い合わせ】

株式会社 釜庄 〒971-8101 福島県いわき市小名浜字吹松2-10
[TEL]0120-013737 [FAX]0246-92-4164 [HP]http://www.rakuten.co.jp/kamasho/

裁ちそば【たちそば】

素朴な田舎の風味

福島県の檜枝岐(ひのえまた)村は、四方を山にかこまれた奥会津の秘境にある。そばの名産地には僻地が多いが、この地方もそばのとれる条件をすべてそなえている。良質のそばを誇る県内でも「裁ちそば」はいつもトップの座についている。一般にそばといえば二八そば、三七そばといって必ずつなぎを使うが、「裁ちそば」はいっさいつなぎを入れない。それというのも土地がやせているために、そばの実が完熟しないで実と皮の間にノリを残しているからだ。

10月にとれる新そばに熱湯をかけて練るとノリが出て固まり始める。これに水を加えておにぎり状に丸め、そば粉にまぶしながら麺棒でのばす。これを10枚ぐらいに重ね、庖丁で切る。この切り方が布地の裁ち方に似ているところからこの名がついた。

コシが強く風味もあるのでざるそばかかけそばが最適。

【お問い合わせ】

株式会社奈良屋 〒967-0004 福島県南会津郡南会津町田島字田島柳6-1
[TEL]0241-62-0156 [FAX]0241-62-2054 [HP]http://www.rakuten.co.jp/naraya-soba/

天然なめこ・またたび塩漬【てんねんなめこ・またたびしおづけ】

自然が育んだ珍味

福島県はいろんなキノコ類がとれる宝庫である。天然なめこ、おがなめこ(おがくずで栽培したもの)とも、生産量は日本一。とくに奥会津田島地方の深山に自生する「天然なめこ」は、小指の爪ほどの大きさで粒もそろっている。香りがよく、ぬめりがあり、小粒のものを採れたその日のうちにピン詰めにした逸品である。

「またたび」は、古来より不老長寿の妙薬として貴重品扱いされてきた山菜である。またたびという名前の由来は、山中に迷って動けなくなった旅人がこの実を食べたところ、たちまち生気を取り戻し、再び旅を続けることができたところからきている。またたびの実は3cmくらいでなつめの実によく似ている。この実を薄塩でピン詰めにしてある。

「天然なめこ」は、なめこおろし、味噌汁に最適。「またたびの塩漬」は、酒の肴やビールの友によく合うが、強壮剤でもあるので食ペ過ぎに注意すること。生のまたたびもあるが、7月中旬〜8月中旬に限る。

【お問い合わせ】

株式会社 会津物産 〒967-0013 福島県南会津郡南会津町関本字下休場754-1
[TEL]0241-66-2232 [FAX]0241-66-2290 [HP]http://www.aizu-kinokoya.com/

三五八【さごはち】

ユニークな漬物

三五八とはユニークな名前をつけたものである。その名の由来は塩・米・こうじの量を三・五・八の割合で混ぜてつくった漬物床からきている。福島県の会津から山形地方まで、古くから一般の家庭で広くつくられてきた。この床で漬けた漬物はヌカミソ臭さがなく、しかもクセのないまろやかな味に仕上がるのでヌ力漬けの苦手な人にも好まれ、最近ではホテルや温泉旅舘でも「三五八漬」を出すところが増えている。

「床」の作り方は、袋から出したサラサラした粉にコップ一杯の水を加えて少しかきまわすだけでよい。夏はこうじの味が変わりやすいので、暖かい地方では塩をやや多めにするか、冷蔵庫で保管すれば安心。冷蔵庫に入れても他の食品にうつることはない。

漬け方は、野菜の葉や刻んだ大根なら一夜漬ができる。丸のままでも3日漬ければ本場の味になる。保存は1年で冷蔵庫で2年はもつ。

【お問い合わせ】

株式会社 宝来屋本店 〒963-0725 福島県郡山市田村町金屋字川久保54-2
[TEL]024-943-2380 [FAX]024-944-6859 [HP]http://www.e-horaiya.com/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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