全国うまいもの

静岡県

【県庁所在地】静岡市【地方】中部地方
【人口】3,740,078人(2012年4月1日現在)
【特産品】茶、みかん、桜エビ、うなぎ、富士宮やきそば
【県花】ツツジ【県鳥】サンコウチョウ
【県木】モクセイ

中部地方の太平洋側に位置する県。三方を山に囲まれ南は駿河湾に面している。オートバイや楽器、プラモデルなどの製造業が盛んで第二次産業の割合が高いが、緑茶やみかんに代表される農業やマグロ・カツオ・桜エビなどの漁業、伊豆半島・浜名湖などの観光業も盛ん。富士山を望む日本平、三保の松原などの景勝地も有名。

静岡県

桜えび【さくらえび】

滋養に富んだ小エビ

「桜えび」は、全く偶然のことからはじまったという。明治時代の中期に由比の漁師が誤って網を落とし、それを引き上げたところ、小エビがびっしり入っていたという話だ。

この桜えびは世界のなかで駿河湾にしか生息しない珍しい小エビである。夏に孵化して1年後の夏には4〜5cmくらいの大きさに成長し、産卵した後、その生涯を閉じる。日中は200〜300mの深海にいるが、夜になると50〜60mのところまで浮き上がってくる。したがって漁は夕方からはじめる。
また水の中にいるときは鮮やかなピンク色に見えるが、夜になると黄緑色に光って見える不思議なエビだ。タンパク質が豊富でほのかな甘さが珍重されている。

食ペ方は、天ぷらのかきあげ、お好み焼きに入れるとうまい。吸物、酢の物、他にもいろんな料理に使える。

【お問い合わせ】

えび金 〒420-0851 静岡県静岡市黒金町49
[TEL]054-253-1736

あじ干物【あじひもの】

近海魚の天日干し

種類の多いアジの中でもマアジが一番うまい。身は淡白だから刺身、タタキ、塩焼きといろんな料理の仕方がある大衆魚だ。そしてマアジを干物にするとムロアジに劣らないうま味がでてきて、ほどよい塩味で磯の香りを残している。

江戸時代に創業した「青木乾魚店」はあおきのひものとして知られ、熱海名物になっている。この店の干物の特色は「ひと塩干し」でつくられる生の魚の味を損なわない工夫がされている。長持ちさせるのではなく新鮮なうちに賞味する干物だ。
生きの良いマアジを開き、臓物を取り出した後、かるく塩をふる。次に、天日で干すのだが、夏で2時間、冬で4時間というところだそうだ。できあがったマアジの干物は、薄塩味の中に甘味をただよわせ、栄養満点の健康食である。

かるく炙ってご飯のおかず、酒の肴に最高。

【お問い合わせ】

株式会社あをきのひもの本店 〒413-0013 静岡県熱海市銀座町10-20
[TEL]0120-150-703 [FAX]0557-81-3981 [HP]http://www.aoki-himono.co.jp/

浜納豆【はまなっとう】

ねばりのない塩納豆

納豆というとネバネバした糸引き納豆を連想しがちだが、「浜納豆」はネバつかずころころしている。いわゆる塩味の「塩納豆・塩辛納豆」である。古来中国から伝わった塩鼓(えんし)に由来する。別名、寺納豆。黒っぽい粒は見た日には決して見栄えのいいものではない。かたくはなく多少水分を含んでいるせいか指で押してみるとやわらかい。

北海道産の大豆を蒸して、煎った小麦粉をまぶしてから37度の室に入れる。その後、2日間寝かせて発酵させてから塩水の入った樽に移し、重石をして半年間熟成させる。大豆に塩がなじんだら取りだし、天火に4〜5時間当てれば浜納豆が出来上がる。この浜納豆の考案者は今の三ヶ日町にある大福寺の僧侶といわれている。
口に含むと最初はしょっぱいが、やがてチーズに似た味になってくる。ピリッとしたのど越しは生姜を薬味に使ってあるから。

御飯にのせても酒のつまみにもよい。大根卸しにまぜ、酢を垂らせば妙味がありタンパク源たっぷりの保存食。

【お問い合わせ】

ヤマヤ醤油有限会社 〒430-0903 静岡県浜松市中区助信町15-1
[TEL]053-461-0808 [FAX]053-465-0135 [HP]http://www.ymy.co.jp/

かつお塩辛【かつおしおから】

さらりとした塩味

西伊豆にある田子港は古くからカツオ漁の基地としてよく知られている。
「カネサ鰹節製造元」は、この地で100年も前からカツオ節を作り続けている田子港きっての老舗、カツオ塩辛はカツオ節より大分あとから作られるようになったが、その製法はいたって豪快だ、

まずカツオの腹を割き、臓物を取りだし何度も真水で洗い、水切りしてから細かく刻む。刻んだ臓物は大きなバケツに投げ入れ、まったくの目分量で塩を振りかける。そしてオールのような用具でバケツの中をかき混ぜ、蓋をして寝かせる。そのあとも日に2〜3回かき混ぜて3ヶ月間寝かせておくと身と臓物がミックスされ食べ頃になる。さらりとした塩味が舌にとろけるようだ。塩だけで漬けた無添加のカツオ塩辛は日本でも珍しい。

日本酒が一番合う。御飯にもお茶漬けにも合う。

【お問い合わせ】

カネサ鰹節製造元 〒410-3515 静岡県賀茂郡西伊豆町田子600-1
[TEL]0558-53-0016 [FAX]0558-53-0044 [HP]http://homepage2.nifty.com/kanesa16/

マスクメロン【ますくめろん】

日本一の名産地

遠州灘湖に面した静岡県西部地方は、マスクメロンの生産が盛んである。メロンとマクワウリはどちらもウリ科だがとても同属とは思えない。
マスクメロンの原産地は熱帯乾燥地帯だから、雨や寒さが大の苦手。日本の風土ではとても育たないと考えられたが、地元の人達の研究、努力によって今日の温室栽培に成功した。

静岡産のメロンは他産地のものと比べて大きく立派である。そのわけは、一本のツルについている実を一つだけ残してあとは全部切り取ってしまう。このことが芳香がありとろりとした甘味、なめらかな舌触りの最高級マスクメロンを生むのだ。
マスクメロンのマスクとは麝香(じゃこう)のことだそうで、道理で香り高い果物だ。贈り物にはぴったり。

食べ頃のものを8つ切りにしてそのまま。二つ切りにしてブランデイを垂らして食べる贅沢な食ペ方もある。食べ頃を見極めて食べるのがポイント。

【お問い合わせ】

七福屋 〒438-0077 静岡県磐田市国府台87
[TEL]0538-32-5837

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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