全国うまいもの

広島県

【県庁所在地】広島市【地方】中国・四国地方
【人口】2,855,887人(2011年9月1日現在)
【特産品】カキ、お好み焼き、広島菜、みかん、もみじ饅頭
【県花】モミジ【県鳥】アビ
【県木】モミジ【県魚】カキ

中国地方に位置する県。中国・四国地方最大の都市であり政令指定都市に指定されている。一方で海・山の豊富な自然にも恵まれ農業・漁業も盛んである。カキの代表的な産地としても有名。また安芸の宮島と原爆ドームの2つのユネスコ世界文化遺産を有しており、日本国外からの観光客も多い。

広島県

広島菜漬【ひろしまなづけ】

冬期のさっぱり味

広島菜はもともと京菜。後に「広島菜の父」といわれた木原佐市という人が京都から京菜の種を持ち帰り栽培した。はじめはうまく育たなかったが改良に改良を重ねた結果、京菜をしのぐ品質の良い広島菜づくりに成功した。広島菜は市の北部・安佐南区の太田川水系の肥沃なデルタ地帯で栽培されているが、この地方は広島菜を育むのに最も気象条件があっているからである。

広島菜の本来的な取り入れは11月下旬。取り入れられた菜はすぐに地元の人達によって漬け込まれる。まずきれいに水洗いし薄塩で下漬けする。漬け汁が上がったらこれを捨て、もう一度漬け直す。このときの塩加減がうまさのコツ。そして小分けして米麹、昆布、唐辛子などで調味した樽に漬ける。漬け上がった品は注文に応じて出荷されるがシーズンは2月まで。

「広島菜漬』は薄塩だからできるだけ早めに味わうのがよい。ご飯に、お茶漬に、お茶受けに、酒の肴によし。

【お問い合わせ】

JA広島市広島菜漬センター 〒731-0102 広島市安佐南区川内5-21-8
[TEL]082-877-4194 [FAX]082-877-1600
[HP]http://www.ja-hiroshimashi.or.jp/gigyousyo/hiroshimanazuke.html

広島牡蠣【ひろしまかき】

潮の香りが食欲をそそる

日本人のカキ好きは有名。今は交通機関や冷蔵保存の進歩もあって、全国いたるところで生がきが味わえる。広島県は宮城県と並んでカキの生産量は全国生産量の4分の3を占めている。

カキの産卵期は夏。卵と精虫は海中を漂って受精し、岩などに付着する。この性質を利用して生まれたのが養殖法で寛文13年(1673)に広島県で始められた。カキの幼生が付着しやすいように沢山のホタテ貝のカラを針金に通し海中に吊るす。こうして採苗された棚は、沖合の養殖場に移されて育成される。良質のカキができるには、風波がおだやかで塩分の少ない海域が理想的。広島湾はこの条件にぴったり。「かきセンター」には手間がかからず食べやすいように、カキをむき身したものがある。

もっとも手軽なのは生食の「酢がき」で、洋風にレモンをしぼりかけてすすり込むのか、薄塩の水で洗ったものを、食べる直前に二杯酢やポン酢醤油などをかけて食べる。柚子をしぼると風味がよい。広島県の郷土料理の土手鍋にしてもよい。カキのシーズンは11月から翌年の3月。5月から8月は産卵期なので身がやせて味が落ちる。

【お問い合わせ】

財団法人広島市農林水産振興センター水産部 〒733-0833 広島市西区商工センター8-5-1
[TEL]082-277-6609 [FAX]082-278-0632 [HP]http://www.suisansc.or.jp/

かきのわさび漬【かきのわさびづけ】

ピリ辛のかきくんせい

カキは冬のもので味わえる期間も短い。そこで1年中カキを食べられないものかと考案されたのが「かきのわさび漬」。残念ながらカキは生ではなく、広島の養殖カキを薫製に加工したものを使う。ワサビは中国地方の渓流で栽培されたものである。

まずカキの薫製を水アメで短時間煮て味付けする。ワサビは繊切りにして酒粕に漬ける。そして注文があればそのとき両者を一緒に袋に入れて渡す。ビニール製の袋の底に粕漬けにしたワサビを敷き、その上にカキの薫製を並べて真空パックにする。最後に蒸気で殺菌して出来上がる。カキ特有の味にピリッとしたワサビの辛さがほどよくあいまって絶妙の風味である。歯ごたえもいいし、栄養たっぷりのカキの珍味である。

味付きだからそのまま食べるのが一番。ご飯にもお茶うけにも合うが、酒の肴にすれば旨い。

【お問い合わせ】

こだま食品 〒721-0963 広島県福山市南手代城町1190
[TEL]0849-31-0231

小魚チョイ干【こざかなちょいほし】

生に近いうす塩干物

瀬戸の海は魚の宝庫である。遠洋の魚と違った日本近海の四季折々の魚が生のまま家庭で味わえる。ただこれは地元の人達だけが味わえる特権で、遠く離れた地域の住人にはまず不可能である。それを可能にしたのが阿藻珍味の「小魚チョイ干」だ。生に近い状態の新鮮なものを楽しませてくれる。

「チョイ干」に使う魚はタイ、サヨリ、キス、フグ、ママカリ、カワハギ意の6種類。どれも薄塩にして独自に開発したソフト乾燥法で仕上げてあるので、従来の干物と比べて大変やわらかいのが特長。したがって食べるときは生魚の感覚で賞味できる。

さっと焼いてレモンをしぼる、醤油につける、衣をつけて天ぷらに、小麦粉をふってムニエルにもできる。生臭さがないのでオムレツやピラフに入れてもよい。ほかに「鯛の浜焼」「鯛わた塩辛」「鯛味噌漬」などがある。

【お問い合わせ】

株式会社阿藻珍味 〒720-0202 広島県福山市鞆町後地1567-1
[TEL]084-982-3333 [HP]http://www.amochinmi.com/

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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