今月の絵献立

「向夏の御献立」理事 加藤秀樹(たいへい)

前菜
  • 水無月焼胡麻豆腐は、昆布出汁金杓子7杯、葛粉120g、当り胡麻150gを合わせて良く練り、流し缶に流して一晩寝かせた物を、水無月に庖丁して葛粉を打って表面を焼き、赤玉味噌、小豆を天盛りとします。
  • アスパラは皮を剥いて湯をして地漬けとした後、小麦粉を打ち、片栗粉にときほぐした卵白を加えた衣にくぐらせ、すいていないバラバラな干し海苔を付けて油にて揚げます。
  • 蛸は良くみがいて一足ずつにバラし、米糀200gに酒300ml、味醂300ml、山サ醤油100mlをボウルにて合わせ、15分程蒸して冷めたら西京味噌1kgに合わせ、先の蛸を一晩漬けた後、庖丁して焼きます。
  • 生湯葉は、蒸した雲丹と器に決めて鼈甲餉と山葵を添えます。
  • 海老らせんは、巻海老25gをのし串を打ち、湯をして殻を剥き、湯がいた稲庭うどんを旋螺に巻きつけて天火にて炙ります。
  • 蟹レモン羹は、出汁金杓子6杯、寒天1/2本、板ゼラ3枚を煮溶かし、味醂・淡口醤油・塩で当りを付けてゼラ液を作り、レモンを半分に切り釜にした中に、茹でた蟹足を並べ入れ、先のゼラ液にて冷やし固めてから庖丁します。
  • 天豆は薄皮を剥いて塩蒸しとします。
椀盛
  • 新牛蒡は糠にて良くもどし、金串にて芯を取りのぞき、鶏ガラスープにて焚いた物をミキサーにかけてペーストにします。
  • 穴子は開いて良くぬめりを取り除き、一杯醤油にて洗い、串を打って焼き、庖丁します。豆腐はバーナーにて火取り吸地にて焚きます。
  • 椀に豆腐と穴子を盛り、千六本に庖丁した牛蒡と人参を油で揚げて盛り、先の牛蒡ペーストを鰹出汁で割り、当りを調えた吸地をはります。
造り
  • 伊勢海老は、殻よりはずし庖丁して酒を加えた氷水にて洗いとします。
  • 針魚(さより)は三枚におろして骨を当たり、皮を引いて細引きします。
  • 平貝は殻をむいて掃除をして庖丁します。
凌ぎ
  • 鴨の挽き肉に海老のすり身を少量合わせ、当り鉢にて良く当たり、濃口醤油・味醂・塩にて味を調えて、すり卸した大和芋を加えます。
  • もち粟を沸騰した湯にて2分間茹で、ザルに上げて蒸し器で芯がなくなるまで蒸し上げ、鴨を団子に取り粟で包み器に決めて蒸します。
  • 鶏のスープにて銀餉を作り、絞り生姜を入れて器に流し色紙に庖丁した葱、花穂をちらします。
焼物
  • 鮎魚女(あいなめ)は、三枚におろして骨切りをします。中落ちは、こんがりと焼いて、鰹出汁500ccに煮切り酒250ccを合わせた地と共に弱火で煮つめます。仕上げに濃口醤油35ccを加えて冷ましてから叩き木の芽を加え、先の庖丁した鮎魚女を漬けた後、串を打って掛け焼とします。
  • 煮梅は、青梅を針打ちして3三日間、砂糖漬けにして、水5Lに砂糖2kg、酢1Lに食紅を加えて火に掛け、冷めたら砂糖に漬けた梅を加えてガラス容器に入れます。10日間ほど漬けた後、水4に対して砂糖1、酢0.5を合わせて煮立て、冷ました地に、先のガラス容器の梅を取り出して洗い、水気を拭いて一晩漬けた後、もう一度、先の蜜に漬け替えて保存容器にて保存します。
煮物
  • 鮑は良く洗い、昆布出汁・酒・塩・淡口醤油を合わせた地に漬けて4時間程蒸します。鮑の蒸し汁を漉して塩・味醂で味を調え、冷ましておきます。
  • 茄子は、天地を落とし皮付きのまま油で揚げ、氷水に落とし皮を剥いて良く水分を取り除き、先の鮑の地に漬けます。戻した鮑は鍋に入れて、昆布出汁・砂糖・味醂・濃口醤油で焚きます。茄子と鮑を庖丁して器に決め、茗荷子を盛り常温にて提供します。
油物
  • 刃叩きした青利烏賊に、少量の玉子の素を合わせて塩・淡口醤油にて味を調え、湯をして皮を剥いた枝豆、茹でてバラしたもろこし、皮を剥いて庖丁した蓮根をそれぞれ先の烏賊と合わせ、春巻の皮に少量を取り、茶巾にして油にて揚げます。
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