今月の絵献立

「菊月の御献立」理事 藤野竜也(ホテル雅叙園東京)

前菜
  • 月見羹は板ゼラチン3枚、寒天1/2本を氷水で戻したのち、牛乳4杯で煮溶かし、生クリーム2杯、卵黄15個を合わせ、味を調え、流し缶にて薄く流し固めます。ズワイ蟹を適当な大きさに庖丁し、器に入れ、先の月見羹を丸く抜き、蟹の上にのせ、美味出汁を張ります。
  • 鯖は、水洗いし、三枚におろし、3時間程強塩を当て、よく水で洗ったのち、30分、酢に漬け、皮を引きます。大根の糠漬けと先の〆鯖を庖丁し重ねて盛り付けます。
  • 生身500g、砂糖230g、全卵10個、卵黄20個をクイジナートで合せ、厚焼の生地とします。ラップで俵の形に包み、アルミを巻き、蒸し器で10分程蒸し、冷まします。冷めたのち、ラップを剥がし、切れ込みを入れ、俵に見立てます。
  • 卸した大和芋25g、砂糖50gを合わせたのち、上用紛33gを先の生地に少しずつ入れ、上用蒸しの生地とします。雲丹は塩を当て、3分程蒸します。先の上用蒸しの生地に、雲丹を射込み、丸めたのち、蒸し器で10分程蒸し、冷まします。金串を焼き耳の形に焼目をつけ、食紅で目を入れ兎とします。
  • 鴨は掃除したのち、塩を当て、真空します。65℃の湯煎に2時間入れ、低温調理としたのち、冷まします。バーナーで焼き色をつけ、薄く庖丁し、焚いたうの花で握り、柿の葉で包みます。
  • 杵胡瓜は諸胡瓜を杵の形に剥き、味塩地に漬けます。
椀盛
  • 胡麻豆腐は当り胡麻280g、吉野葛275g、水金杓7杯、出汁7杯を合わせ、鍋で練り、味を調えた後、バットに薄く流して固めます。鶉安平は鶏挽肉2kg、鴨挽肉1kg、鶉挽肉500g、大和芋200g、全卵5個を当り鉢にて合わせ、味を調えた後、昆布湯にて安平を取ります。萩見立の枝豆、もろこし、黄菊、小豆は常の通り、湯をします。松茸は掃除し、庖丁して吸地にて含ませます。器に、先の安平を盛り、丸く抜いた胡麻豆富をのせ、松茸、枝豆、もろこし、小豆を彩り良く盛ります。
造り
  • 本鮪は柵取りし、平作りとします。墨烏賊は上身にし、鹿の子に庖丁してバーナーにて炙ります。紅葉鯛は上身にし、庖丁します。
焼物
  • 甘鯛は三枚におろし、塩を当て2時間程した後、水で洗い、骨を抜きます。西京味噌2kg、味醂2合、砂糖30g、濃口醤油10ccを合わせて味噌床を作り、クリームチーズを3日漬けて味噌チーズとし、裏漉しします。先の甘鯛を庖丁して串を打ち、焼いた後、水1杯、葛30gを鍋にて練り、先の味噌チーズ60gを加え、甘鯛の上に掛けて天火で炙ります。蒟蒻を庖丁し、薄い八方地にて含めます。水気を良く取り、田楽味噌を塗り、天火で炙ります。
煮物
  • 身欠鰊は一晩研ぎ汁に漬けた後、掃除して庖丁し、酒・水・砂糖・濃口醤油にて焚きます。丸茄子は皮目に鹿の子庖丁を入れ、中を少しくり抜き、油で揚げ、先の鰊の地にて含ませます。焚いた鰊を先の丸茄子で包み、ガーゼを使い丸くして器に盛り、出汁・当り胡麻・砂糖・濃口醤油・片栗粉で利久あんを作り、掛けた後、青味を添えます。
油物
  • 芝海老を叩き、玉子の素を2割程加えて味を調え、海老しん薯を作ります。車海老はのし串を打ち、茹でて冷まします。皮を剥いて腹開きし、先のしん薯を塗ります。穴子は背開きにし、適当な大きさに庖丁して粉を打ち、先のしん薯を塗ります。ライスペーパーを適当な大きさに庖丁し、先の海老と穴子を挟み、揚げた後、器に盛り短冊の青唐を添えます。
食事
  • 縞鯵は上身にし、庖丁で軽く刻みます。茗荷、生姜はみじん切りにし水で晒します。先の縞鯵100g、茗荷5g、生姜2g、信州味噌7gを加え、庖丁にて刃叩きし、器に盛り、万能葱を散らし、なめろうとします。出汁に、塩・薄口醤油・味醂にて味を調え、茶漬けの地とします。
調理師の求人・求職

二〇二三年

三月の絵献立

二月の絵献立

一月の絵献立

二〇二二年

十二月の絵献立

十一月の絵献立

十月の絵献立

九月の絵献立

八月の絵献立

七月の絵献立

六月の絵献立

五月の絵献立

四月の絵献立

三月の絵献立

二月の絵献立

一月の絵献立

二〇二一年

十二月の絵献立

十一月の絵献立

十月の絵献立

九月の絵献立

八月の絵献立

七月の絵献立

六月の絵献立

五月の絵献立

四月の絵献立

三月の絵献立

二月の絵献立

一月の絵献立

二〇二〇年以前の絵献立は以下からご確認ください。