今月の絵献立
- 前菜
- 湯をしたうるいに炙り干子を入れ、浸し地に漬けて置きます。天盛りに細かくさいた干子、糸がきを乗せます。
- 慈姑(くわい)は皮を剥いて含ませ、絹漉しして置きます。慈姑に少量の生身、割り込み玉子・黄身・泡雪・味醂・砂糖・淡口醤油で当たりを付け、流し缶半分に流しサッと蒸します。上に旨煮とした穴子に片栗粉を打って並べ、残りの慈姑を流し博多蒸しとします。
- 飯蛸はぬめりを取りサッと霜降りし、出汁・酒・濃口醤油・たまり醤油・砂糖でサッと桜煮とし、冷めた地に漬けておきます。
- 嶺岡豆腐は牛乳、当り胡麻、マスカルポーネチーズ、ブルーチーズで合わせ絹漉しし、少量の砂糖・塩で味付けし、流し缶に流して置き、庖丁して中に胡麻味噌を射込んで桜の葉で包みます。
- 蟹は粉にした新引粉を付けて揚げます。
- 椀
- 葛打ちとした鮎魚女(あいなめ)、蕨結び人参を盛り、焼いたアラでスープを取って吸地とします。
- 造り
- 小鯛は姿におろし、皮目を霜降りして、皮合わせで4時間程昆布〆とします。後、庖丁して姿の上に盛り、芽甘草、紅白縒り、酢橘をあしらいます。
- 焼物
- 河豚は骨付きでぶつ切りし、酒・味醂・濃口醤油・たまり醤油少々(三同割)に砂糖少々入れたものに、十分程浸し後に照焼とし柚子を振ります。
- 白子は塩でぬめりを取り、霜降りした後、ゆるい酒粕に一日漬けた物を焼きます。
- 煮物
- アク抜きした筍を丸に庖丁し、焼いた金串で4箇所焼目を付け、含ませます。たっぷりの昆布と追い鰹をしておきます。
- 鯛の子は霜降りした後、出汁・酒・砂糖・淡口醤油に生姜を入れて含ませます。
- 蚕豆は酒・味醂・砂糖・塩で色良く艶煮とします。
- 酢の物
- 平貝はむいて昆布〆とします。
- 赤貝、生鳥貝は掃除してかるく塩もみし、ぬめりを取ります。
- 白魚は塩と昆布出汁で湯をします。
- 以上の物を葉付三宝柑に盛り、酢洗いした水前寺のり、色良く湯をした千社唐をあしらい、上から山葵を溶いた加減酢を掛けます。
- 食事
- 酢飯に旨煮とした薄揚げ、木干茸、酢煎りとした蓮根を混ぜて、上に錦糸玉子を乗せて置きます。
- 塩茹で海老、含ませた木干茸、筍、土筆を乗せ、花弁人参、生姜、木の芽をあしらいます。
二〇二四年
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