今月の絵献立

「初春の寿ぎ」理事 小野寺甚五郎(九段下 寿白)

前菜
  • 黒豆は、たっぷりの水に漬けて戻します。鍋に入れ柔らかくなるまで火にかけ、選別してから水・砂糖でゆっくり焚き、上がりに少量の塩を加えます。卵白を先のぶどう豆の地を加え、メレンゲにして板ゼラを少量入れ、淡雪とします。
  • 唐墨の皮を剥き、常温にて丸い包状にし、伸ばしておいた食パンで巻き、高温で色付く程度にさっと揚げ、庖丁します。
  • 穴子は掃除をし開いてから塩もみした後、ぬめりを取り、水・砂糖、濃口醤油で焚き、上がりに山椒を加えて焚き上げ、少し乾燥させた物を棒寿司としました。
  • 鮟肝は塩でさっと洗い、適度な大きさに庖丁して良く晒します。先の物を良く水気を切り、塩を当て蒸し上げます。冷めたら裏漉しし、寒天地を加えて塩・薄口醤油・味醂で味を調え、流します。同じように醤油羹を上に流し、冷めた物を庖丁します。
  • 鮑は、殻を外し掃除をして、水・酒・砂糖・爪昆布を入れて4時間程戻し、塩・薄口醤油で味を調えます。冷めたら肝を裏漉しし、卵黄に混ぜて鮑に塗り焼き上げ庖丁しました。
  • 燻製のサーモンを庖丁し、冷凍しておきます。長芋も庖丁し、昆布〆してひと晩おいた物を使います。冷凍サーモンと長芋を博多にします。
  • 金柑は頭を取り、中をくり抜き米糠を入れ、柔らかくなるまで戻し晒します。糠を残らず取りのぞき、水・砂糖で焚きます。胡桃は良く煎ります。当り鉢に当り胡麻・砂糖・胡桃・濃口醤油を入れ、粗めにつぶしながら合わせます。金柑の水気を良く切り、先の合わせた物を中に入れ包みました。
お椀
  • 河豚の白子は、塩で磨いて水で晒し適度に庖丁し、塩を当てて焼きます。切り餅を半分の厚さに庖丁して茹でます。結び野菜は、独活と京人参を庖丁し結びとし焚きます。一番出汁を引き、塩・薄口醤油で味を調え、鍋に焼いた河豚のひれを落とし香りを付けてから吸地をはります。
造り
  • 鰤は水洗いして三枚におろして、上身として皮と血合いを取り、重ね作りとし、海松貝(みるがい)は殻から外し皮を剥いて開き、霜降りをして水気を良く取り、適度に庖丁します。蕪は聖護院蕪を使い、皮を剥き中をくり抜き、椿模様になるように透かし彫りとします。先の物を彩り良く盛り付けてお出しします。
焼物
  • 猪はももの部位を使い、80g位で厚さ2cmで庖丁し、塩・胡椒をして一度真空にし、60℃で25分低温調理をした後、天火にて表面だけ焼目を付けます。後、庖丁して釜にしたかぼすの中に入れ、胡麻餡を掛け炙りました。松葉蟹は足を外し、白い方側をそぎ落とし、身の部分に昆布を乗せて昆布〆とし、炭火で焼き上げます。蟹味噌は蒸して裏漉しし、土佐酢を加え蟹味噌酢とし、身を付けて頂きます。
煮物
  • 鼈は上身にし、良く晒して60℃位の湯にて皮を剥ぎ、水・酒・爪昆布を入れて戻します。親鶏は、掃除をし霜降りして晒しながら血合いなどを取り、水・酒・葱、生姜を入れスープを取ります。鼈地、鶏地を合わせ、薄口醤油・塩・味醂で味を調えスープとします。里芋は亀甲に剥き、米の研ぎ汁で戻し、大根と京人参は丸く剥き、少し厚めに庖丁し、先と同じく研ぎ汁で戻します。長葱は庖丁して焼き、木の子も庖丁し先のスープにて入れて一度焚き、味を調えます。白玉は湯通しをし、土鍋にそれぞれを盛り、熱々にして露生姜を加えお出しします。
酢の物
  • 河豚は、三枚におろして上身にし、薄塩を当て串打ちし、焼けた炭を直接身につけて炙りとします。後、庖丁して浅葱とアンディーブも庖丁し、重ね盛りとします。
食事
  • 貝柱は水・酒に漬けて丸1日置いた物を使います。七草は湯通しをし刻んで置きます。出汁・戻した貝柱の出汁・薄口醤油・味醂・塩で味を調えてご飯地とし、炊きます。蒸らしの時に貝柱を入れ、混ぜる時に先の七草を入れて仕上げました。
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