今月の絵献立

- 先附
- 柚子釜は、生の柚子を上三対下七に庖丁をし、穴が開かないように身をくり抜きます。
- 玉子3個に対し、出汁金杓一杯にて合わせ、漉して塩・味醂・薄口醤油にて当りを取ります。よく庖丁で叩いた海鼠を先の柚子釜に入れて地を流し、蒸し上げます。濃口醤油1、味醂1、出汁8にてべっこう餡を作り、先の玉地蒸しに張ります。
- 前菜
- 春子鯛は水洗い後三枚におろし、強塩を10分当て、水で洗い昆布にて20分〆ます。ゆで玉子を作り、黄身を裏漉しし、当り鉢にて砂糖・塩・辛子・酢を入れよく当たり、黄身寿司とし、先の春子鯛を庖丁して巻き、俵寿司とします。
- 厚焼は生身500g、卵黄20個、全卵10個、砂糖230gの割合で合わせます。木耳、絹さや、人参を細く庖丁して八方出汁にて炊きます。先の玉子に野菜を入れてオーブンにて焼き上げます。小判型に抜き、金串にて焼き目を付けます。
- 子持ちは庖丁した後塩抜きをします。出汁5、薄口醤油1、味醂1、酒1の地を合わせて追い鰹をし、冷ました地に漬けます。豆腐は湯をして水気を良く切ります。裏漉しした後、当り鉢でよく当たり、砂糖・塩・薄口醤油にて味を調え、少量の山葵漬を加えて衣を作り、先の子持ちを和えます。
- 千社唐(ちしゃとう)は桂に剥き、湯にて色出しした後、西京味檜に一晩漬け、斜めに庖丁して竹に見立てます。
- 鮟肝は血管を良く掃除し、水にて晒します。その後塩を1時間当て、再度水にて晒し、蒸して裏漉しします。リードペーパーにて良く脂を取ります。水金杓6杯、板ゼラチン4枚、棒寒天半分を煮溶かし、ゼラ地を作ります。先の鮟肝を2、ゼラ地を3の割合で合わせ、塩・薄口醤油・素にて味を調えて流し固めます。上に出汁にて先と同じ割合のゼラ地に濃口醤油・たまり醤油・味醂・塩にて味を整え、醤油羹を流し固めます。
- 金柑は上を庖丁した後、水・糠にて湯をして晒します。中の身を抜いた後、10分蒸して水一升に対し砂糖500gの蜜にて炊きます。当り鉢を湯煎にかけます。水100ccに砂糖300gを溶かし沸騰させ、1分詰めます。後、当り鉢にて当たり、白く固まってきたら1個分の卵の白身のメレンゲ、少量の塩を加え、輪とします。先の金柑に塩イクラを詰めて逆さにして輪を掛けます。
- 大根を桂に剥き、再度きつめに巻き直し、立塩に漬けます。後、甘酢に漬け直し、生酢にします。さごしは水洗い後三枚におろし、強塩を2時間当て、水で洗い30分酢で〆ます。小さく庖丁した後、薄くスライスした先の年輪生酢を上から掛け、天に松の実を付けます。
- 椀盛
- 京人参は生でミキサーにかけてペース卜にし、水気を軽く取ります。白玉粉にペーストを加え固さと色を調えます。
- 鶏挽肉4、鴨挽肉2、うずら挽肉1、大和芋、昆布出汁を合わせます。後に、濃口醤油・味醂・塩にて味を調え丸に取ります。丸を先の白玉の生地で包み、日の出白玉とします。
- 大根は少々厚めにスライスして富士山の形に庖丁し、湯をして八方地に漬けます。芽甘草も同様に湯をして地に漬けます。一番出汁に白味噌・薄口醤油・塩にて味を調えます。白玉、芽甘草の間に辛子を忍ばせ、先の白味噌を張ります。
- 造り
- 大きめの富士柿を3対7にて包丁し、身は亀甲型にくり抜きます。寒鰤は水洗い後三枚におろし、柵に取り、血合を掃除して重ね作りとします。
- 鯛は同様に水洗いし、三枚おろしの後、柵取りをします。皮目に湯を掛け氷水に落とし、水気を良く取り松皮作りとします。
- 赤貝は掃除して後、鹿の子に庖丁目を入れます。以上の作りを柿釜に盛り込み独活、京人参、胡瓜の細いよりに金箔をあしらい、山葵にて供します。
- 焼肴
- 尼鯛は水洗いし、三枚におろして薄塩を2時間当てます。切り身にして焼いた後、生雲丹を乗せ、上がりに卵黄を塗ります。おぼろ昆布を供します。
- 筍は戻した後、皮を剥き筍の下を輪切りにして八方地にて炊きます。良く水気を切り、田楽味噌を塗り焼き上げます。剥いた竹皮の型を整え酢橘、はじかみと共に盛り合えます。
- 煮物
- 蕪は3対7の割合にて庖丁し、身をくり抜き、釜とします。くり抜いた物と釜は丸鶏、もみじ、鶏挽、豚肩ロース、生姜、青葱にて出汁を取った鶏スープにて炊きます。釜は中心を抜きます。
- ふかひれは青葱、生姜、水、酒にてせ蒸して戻します。後、掃除して先の鶏スープ、紹興酒・オイスターソース・濃口醤油・素にて味を調えて炊きます。
- 才巻は頭、背わたを取り、つの字に塩茹でした後、地漬けとします。
- 炊いた蕪、ふかひれ、才巻、菜花を盛り合わせ釜にした蕪を逆さにして蓋にします。抜いた穴からふかひれを炊いた地を餡にして注ぎ入れます。
- 油物
- 帆立は掃除した後、フードプロセッサーにてペースートにします。生身500g、帆立のペースート500g、玉素150gで合わせ味を調えラップにて棒状に丸めて蒸します。
- 蟹は塩茹でした後、身をほぐします。生身500g、玉素300gにて合わせ茹でたみじん切りの玉葱を150gを合わせて味を調え、先の帆立しん薯と同様にラップにて棒状にして蒸します。
- 蒸したしん薯を庖丁し春巻の皮にて奉書に包み、揚げます。
- 食事
- 河豚は水洗いし、おろした後あら、中骨にて昆布をさして良く灰汁を引き出汁を取ります。 鰹出汁と河豚の出汁同割にて合わせ薄口醤油・味醂・塩にて味を調えます。身は塩を当て焼き上げ、ほぐします。先の地にてご飯を炊き、上がりに身を合わせます。
- 甘味
- 黒豆きなこ160g、豆乳300cc、牛乳900cc、生クリーム600cc、卵黄8個、グラニュー糖250g、卵白8個、水にて戻した板ゼラチン5枚を用意します。ミキサーにて黒豆きなこ、牛乳、豆乳を合わせ、グラニュー糖を加えて火にかけます。沸いたら火を止めてゼラチンを煮溶かし、卵黄を加えて目の荒い裏漉しにて漉します。後、生クリーム、卵白をメレンゲにした物を加え、氷水で冷まし流し固めます。
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