今月の絵献立

- 先附
- 毛蟹は蒸した後、身とカニ味噌を取り分けておきます。蟹の殼は香ばしく焼き、昆布と水、2割の酒を合わせて火にかけ、薄口醤油・味醂・塩にて調味して漉し、重量の1.5%の粉ゼラチンを溶かし、蟹コンソメジュレとします。器に蟹身、蟹味噌、生雲丹を盛り、上から蟹コンソメジュレを掛け、天に花穂紫蘇をあしらい供します。
- 八寸
- 鴨胸肉を掃除して強塩をあて、20分おいた後、赤ワインで洗い、黒胡椒をあて、皮目をフライパンで焼きます。ナラのスモークウッドにて10分スモークした後、真空パックに入れ真空調理し、60℃のスチームコンベクションで45分加熱します。
- 生身500g、南瓜裏漉し500g、砂糖180g、卵黄10個、全卵10個、小麦粉1合、溶かしバター0.3合、薄口醤油少々を当り鉢に入れ、良く当たります。流し缶に流し入れ、45分蒸します。卵黄に味醂を加え、蒸し上がった南瓜カステラの表面に塗り、オーブンで程良い焼き色をつけ、冷めたら適量に切り出します。
- 巻海老は茹でます。酒盗を酒で煮溶かし、薄口醤油、味醂、塩で調味して酒盗地とし、先の巻海老を漬けおきます。
- 茹で玉子を作り、黄身を裏漉しします。黄身10個分に対し、蒸して裏漉しした大和芋3割を合わせ、上白糖35g、レモン汁30cc、塩少量を合わせ、黄身寿司とします。スモークサーモンを適量にスライスし、先の黄身寿司を抱かせて茶巾にとります。龍皮昆布、揚げた牛蒡にて柿に見立てます。
- 練粕1.5kg、板粕1.5kg、田舎味噌2kg、西京白漉味噌1kg、上白糖1.2kg、酒3合、味醂1合、赤酒1合を合わせ、粕床にします。イクラは掃除して立塩で洗い、ガーゼで包み粕床につけます。酢橘を釜にし、イクラ粕漬を盛りつけます。
- 椀盛
- 鼈はバラした後、霜降りして薄皮を掃除します。鍋に鼈、爪昆布、葱の頭、生姜、水・酒を入れスープをとります。身は骨を取り除きバラしておきます。卵とスープを同割で合わせ、漉します。流し缶にセルクルを並べ、先の卵液を1cm程流し一度蒸します。鼈の身、皮、えんぺらをセルクルの中心に入れ、さらに卵液を高さ2.5cmまで流して蒸し上げます。流し缶から外し、セルクルから抜き、月見豆腐としてお椀に盛りつけます。鰹出汁と鼈スープを合わせ調味して張り地にします。芒に見立てた葱を盛りつけ、供します。
- 造里替り
- 鰹は水洗いして三枚におろします。柵に取り、藁にて皮目を焼いて切り出します。玉葱はスライス、浅葱は5cm程の長さに、チコリ、茗荷は一口大にそれぞれ庖丁します。ポン酢1L、玉葱卸し200g、上白糖90g、ごま油50cc、柚子胡椒適量を合わせ、柚子胡椒ポン酢とします。先の野菜と鰹を彩り良く盛りつけ、柚子胡椒ポン酢をかけ供します。
- 鉢肴
- 梭子魚(かます)は水洗いして三枚におろし、上身としてうす塩を当てておきます。両褄に串を打ち、酒二合、薄口醤油0.4合、赤酒0.2合、味醂0.2合を合わせ、3回程かけ焼にし、焼き上げます。栗は皮をむき、梔子を入れた水で下茹でします。水1升、上白糖800g、ラム酒0.5合、薄口醤油少量の地で煮含めた後、焼き上げます。松茸は程良い大きさに裂き、炭火で炙り、一杯醤油を塗り焼き上げます。梭子魚、松茸を杉板にて挟み、香りが出るまで炙ります。焼栗、酢橘、薑を添え器に盛りつけます。
- 合肴
- 芝海老のむき身は、脱水シートに挟み脱水させておきます。庖丁で刃叩きし、つけ庖丁で練ります。海老すり身4に対して玉葱微塵切り1、玉子の素、塩適量を合わせて海老しん薯の生地にします。馬鈴薯を桂剥きし千切りにします。水に晒した後、脱水シートにて脱水します。海老しん薯の生地はラップにて篠に巻き、蒸した後、小口より適量に庖丁し、小麦粉をはたき、衣にくぐらせ、先の馬鈴薯を巻き付けるようにつけ、油で色良く揚げます。銀杏は、黒の当り胡麻を合わせた衣とケシの実で団栗に見立て、油で揚げます。丸十は公孫樹に抜き、梔子水に浸けた後、素揚げにします。茶そばは5cm程に切り、2本を1組にして根元に黒の当り胡麻を合わせた衣を付け、揚げます。稲穂は高温の油で素揚げにし、爆ぜさせます。それぞれを彩り良く盛りつけ、藻塩を添えて供します。
- 蒸し物
- 甘鯛は水洗いして三枚におろし、適量に庖丁し、塩を当てておきます。鰻は裂き、白焼にし20分ほど蒸した後、焼きダレにて蒲焼にします。大和芋は卸し、卵白を合わせ、塩にて調味します。甘鯛を霜降りし、先の鰻と共に器におさめ、大和芋を掛けて蒸しあげます。鼈甲餡を掛けて山葵を盛り付け供します。
- 強肴
- 西京白粒味噌2kg、上白糖200g、酒0.5合、味醂0.5合を合わせ、味噌床にします。常陸牛ロースは、脂身や筋を掃除して50g程に庖丁し、先の味噌床に2日程漬けます。味噌床から取り出し、炭火で程よく焼き適量に庖丁します。舞茸は酒で洗い、塩を振り焼きます。伏見甘長は油を塗り、焼き上げて塩を当てます。それぞれを彩り良く盛り付けて供します。
二〇二五年
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