今月の絵献立

「師走のお献立」企画部長 青木信啓(ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜)

先附
  • 香箱蟹は活け物を求め、沸騰した塩水3%の鍋に静かに入れ、20分程茹で、岡上げして冷まします。後、脚・胴身・内子・外子をそれぞれ身出しし、再び甲羅に盛り、焙烙にて温かい先附として生姜酢と共にお出しします。
前菜
  • イクラは、生筋子をぬるま湯にてほぐし薄塩し、出汁5、濃口醤油1、ナンプラー0.5、砂糖少々の合わせ出汁を含ませ、ふり柚子をします。フォアグラは適宜に庖丁し、打ち粉をした後、赤酒3、濃口醤油1、有馬山椒0.2の合わせ地で鍬焼にし、天盛にナッツを散りばめます。それぞれ器に盛り一ロサイズの最中と共に供します。
  • 木の子と菊花の酢浸しは、榎、占地、舞茸を細かくちぎり、酢炊きとして薄口醤油・味醂で味を調え、湯をした菊花と和えます。
  • 帆立のレアフライは、活けの殼帆立を求め、貝柱は塩を当て置きレアフライにします。卵巣・貝ひもは湯をしてタルタルソースにします。
  • 鼈は、水・酒・昆布にて4時間程火にかけてスープを取り、茶碗地とし、身は骨を外して具とします。鱶鰭は水・酒・香味野菜と共に柔らかく戻して後、鰹出汁で蒸し煮とし、鼈スープのあんと共に茶碗蒸しの上に張ります。
椀替り
  • 甘鯛は、上身にして1%のあて塩をして焼き上げ、アラは強塩をあて、水・酒・昆布で潮出汁を取り、長葱・生姜にて風味付けをし、吸地とします。白菜は昆布出汁にて柔ら煮として仕込みをし、それぞれを盛り付け、九条葱、口に柚子をあしらい、小鍋にて供します。
お造り
  • とら河豚は拍子木に切った煮凍り、浅葱、白菜で身巻とし、赤卸しぽん酢ですすめます。
  • 本まぐろは柵に取り、赤身・中とろに切付け、山葵醤油にてすすめます。
  • 青利烏賊は鹿の子に庖丁して火取り、黄身醤油、湯煎で固めた黄身醤油にてすすめます。
  • 甘海老は酒盗地に漬け込み、三つ葉と共にグラスに盛り付けます。
中皿
  • 禁漁中に大きく育った蝦夷鮑を磨き、1%の塩をあて30分程なじませ、鮑の重さに対して1.5倍の玉葱スライス、1%のバター、酒少々、肝を鍋に入れ、落し蓋をして玉葱がドロドロになるまで火にかけます。鮑の固さを確かめ、味を確認したら鍋止めで冷まします。ドロドロになった煮汁は、肝と共にミキサーにかけ、ベシャメルと合わせて固さを調節し、肝ソースとします。煮上げた鮑、百合根、椎茸を一口大に庖丁し、鮑の殼におさめて肝ソースをかぶせ、180℃のオーブンでやかた焼とします。熱々の上にカダイフ、蓮根チップを散らして供します。
強肴
  • 添えの季節野菜は、三浦大根を拍子木に切り出し、昆布出汁にて直焚きとします。提供時に柚子味噌を掛け、菜花をあしらいます。
  • 松坂牛ひれは岩塩を振り、炭火で焼き、庖丁して粒辛子・塩・山椒だれですすめます。
食事
  • 越前蟹は、3%の塩を入れた湯で20分程茹で、岡上げとして上身をほぐし出します。次に、ごはんの炊き地は先の蟹の茹で汁を適量の昆布出汁で伸ばし、あたりを取ります。米とごはん地を同割りで土鍋で炊き上げ、蒸らしに合わせて蟹のほぐし身・軸三つ葉を入れ、炊き立てを供します。
甘味
  • 焼林檎は丸のまま芯をくり抜き、シナモンシュガーをたっぷりと入れ、160℃のオーブンで1時間程時間をかけてじっくりと火を通した後、冷まして皮をむき、大きめの小角に切っておきます。ベリーソースは、冷凍のミックスベリーを使用し、ベリーに対し1割のグラニュー糖で炊き、上がりにバルサミコ・レモン汁少々で調整します。
  • 蜂蜜のリーフパイは、冷凍のパイシートを使用し、好みの形に切り出し、160℃のオーブンでカリカリに焼き上げたの後、蜂蜜・卵黄を同割に合わせた物を塗り、グラニュー糖をまぶして仕上げます。
  • ヨーグルトのアイスはプレーンヨーグルト(無糖)200g、牛乳50g、上白糖40g、レモン汁を合わせてアイスを作り、先の焼林檎とさっくりと混ぜ、ベリーソースを掛けてミントをあしらいます。リーフパイを添え、プレートにて供します。
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